永田富佐子

永田富佐子

1951年8月18日、長崎県佐世保市に生まれた永田富佐子は、日本の女子プロゴルファーです。佐世保市立福石中学校を卒業後、長兄が勤めていた東京都の青梅カントリークラブにキャディとして就職したことが、ゴルフとの出会いとなりました。この経験が、後にプロゴルファーとして活躍するキャリアの出発点となります。

プロゴルファーとしての歩み

キャディとしてゴルフに触れる中でプロを目指すようになり、1976年にプロテストに合格。翌1977年には日本女子プロゴルフ協会（JLPGA）の会員となりました。プロ入りからしばらくの間、1978年から1985年にかけてはツアーでの優勝には手が届きませんでしたが、コンスタントに上位に顔を出し、賞金ランキングでは常に30位以内をキープするなど、着実に実力をつけていきました。

ツアー初優勝と飛躍

プロ入り9年目となる1986年、「週刊女性・JUNON女子オープン」で念願のツアー初優勝を飾ります。通算6アンダーをマークし、2位に3打差をつける勝利でした。この年は「伊藤園レディスゴルフトーナメント」でプレーオフの末に惜敗したり、「日本女子プロゴルフ選手権大会」で首位に1打差の4位タイとなるなど、優勝争いに絡む機会が増え、賞金ランキングも自己最高の9位に浮上しました。

公式戦初制覇とキャリアハイ

1987年は永田にとって飛躍の年となります。「Ｑtaiクイーンズ」で通算9アンダー、2位に3打差をつけて優勝すると、続く「日本女子プロゴルフ選手権大会」ではベテランの吉川なよ子選手との熾烈な優勝争いを演じました。最終日、首位でスタートした永田でしたが、吉川が猛追を見せ一時逆転を許します。しかし永田も粘りを見せ、終盤に再びリードを奪い返しました。ところが、終盤の17番、18番で連続ボギーを叩き、通算7アンダーで吉川と並びプレーオフに突入。3ホール目のパー5で吉川がバンカーにつかまりダブルボギーとしたのに対し、永田はボギーでまとめ、この難関を制して公式戦での初優勝を飾りました。前年の雪辱を果たす価値ある一勝でした。さらに「西海国立公園女子オープンゴルフトーナメント」でも優勝するなど、年間複数回優勝を達成。この年の賞金ランキングは、自己最高となる7位を記録しました。

その後の活躍

1988年には「中京テレビ・ブリヂストンレディスオープン」で、吉川なよ子、戴玉霞、中島エリカという強敵との4人によるプレーオフを制して優勝。1989年の「ダンロップレディスオープンゴルフ」ではプレーオフで敗れる場面もありましたが、安定した成績を残し続けました。

しばらく優勝から遠ざかっていたものの、1992年の「中京テレビ・ブリヂストンレディスオープン」では、最終日に自己ベストスコアとなる66をマークし、14位タイから劇的な逆転優勝を果たしました。この年の賞金獲得額は約3,679万円となり、これも自身のキャリアで最高の額となりました。1993年の「ミヤギテレビ杯女子オープンゴルフトーナメント」では、2位に10打差をつける圧勝劇を演じるなど、高い実力を長く維持しました。

1994年以降はレギュラーツアーでの優勝からは遠ざかりましたが、その後もプロゴルファーとしての活動を続け、2006年にはシニア世代の大会であるレジェンズツアーでも優勝を飾っています。

JLPGAツアーでは通算7勝を挙げ、そのうち1勝は公式戦である日本女子プロゴルフ選手権大会での勝利です。

人物

身長154cm、血液型はB型です。学生時代にはソフトボールの経験もあるなど、ゴルフ以外のスポーツにも親しんでいました。小柄ながらも粘り強いプレーで多くの勝利を掴んだ選手として知られています。

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