江別市立大麻小学校

江別市立大麻小学校（えべつしりつおおあさしょうがっこう）は、北海道江別市大麻宮町に所在する公立小学校です。その歴史は古く、1901年（明治34年）2月18日に「麻畑簡易教育所」として設立され、長年にわたり地域の教育を担ってきました。

概要と立地

本校は広大な校地を誇り、その敷地は子どもたちの多様な活動のために有効活用されています。緑豊かな花壇、ビニールハウス、そして様々な種類の遊具施設などが整備されており、児童たちが自然と触れ合いながら学び、遊びを通じて健やかに成長できる環境が整えられています。

現在の校舎は築40年以上が経過していますが、児童の安全確保のため、低学年棟と高学年棟において耐震改修工事が実施されています。学校の周囲には、公団住宅をはじめとする集合住宅が多く立ち並び、これらの住宅群が主な通学区域を形成しています。また、周辺には大麻体育館やえぽあホール、北海道立図書館といったスポーツ施設や文化施設が近接しており、児童たちは学校生活以外でも多様な活動に触れる機会に恵まれています。

歴史的背景と校章の由来

江別市大麻地区は、かつて屯田兵の入植に伴い、麻の栽培が奨励された歴史を持つ土地です。当時は「麻畑（あさばたけ）」という地名でしたが、1935年（昭和10年）に現在の「大麻（おおあさ）」へと改称されました。この地域と麻との深いつながりは、今も本校の校章デザインに色濃く反映されています。校章は、「大」の文字を象徴的に表す5枚の麻の葉を基調とし、その中央に「小」の文字を配しています。さらに、周囲は江別の頭文字「江」をデザイン化した縁取りが施されており、地域の特性と学校の歩みを象徴する意匠となっています。

教育目標

2024年度（令和6年度）における本校の教育目標は、「よく考え実行力に富む大麻の子ども」を育成することです。この目標のもと、具体的には以下の四点を掲げ、日々の教育活動に取り組んでいます。

よく考え、意欲的に学習する子ども
困難に立ち向かい、最後までやり抜く強い心を持つ子ども
明るく元気に、活発な学校生活を送る子ども
互いを思いやり、励まし合い助け合う心豊かな子ども

特色ある教育活動

本校では、児童の健やかな成長と学力向上を目指し、様々な特色ある教育活動を展開しています。

一つ目は、中学校との連携を深める「一貫教育の取り組み」です。これには、将来的な進学を見据えた中学校の部活動見学や、家庭学習の成果を発表する移動家庭学習展、地域の専門家などを招いた出前授業、新入学児童とその保護者を対象とした説明会などが含まれます。また、学習習慣の定着を図るため、「メモの習慣化」を推奨したり、情報通信技術（ICT）を活用するための系統的な計画を作成したりしています。

二つ目は、地域社会との結びつきを大切にする「地域一体型・学校顔づくり事業」です。これは、地域住民が「学校支援ボランティア」として教育活動に参加・協力する取り組みであり、体育科の水泳学習やスキー学習での補助、総合的な学習の時間における実習や見学のサポートなど、多岐にわたる分野で活かされています。PTAの協力も不可欠であり、図書室の整備や児童への読み聞かせ、ベルマーク集計、通学時の見守り、学級活動の支援など、学校運営の様々な側面で支えとなっています。さらに、青少年赤十字社の活動や地域のゴミ拾いといったボランティア活動への積極的な参加も奨励しており、社会貢献の意識を育んでいます。

その他、個々の児童の理解度に応じた「習熟度別指導」や、複数の教員が連携して指導にあたる「ティームティーチング（TT）」を導入し、きめ細やかな学習指導体制を構築しています。

沿革と児童数の変遷

本校の歴史は、1901年（明治34年）2月18日に「麻畑簡易教育所」として開校したことに始まります。当初は第4学年までの1学級複式校でした。その後、学年が増設され、1916年（大正5年）には「札幌郡麻畑尋常小学校」、1941年（昭和16年）には「大麻国民学校」と名称を変更しました。現在の「大麻小学校」となったのは、終戦後の1947年（昭和22年）4月のことです。

高度経済成長期にあたる1960年代半ばからは、周辺で道営住宅地として大規模な造成が進められた影響で、地域の児童数が急増しました。特に1969年（昭和44年）には児童数が1,345名に達し、マンモス校となりました。この児童数の急増に対応するため、同年に大麻東小学校が、1971年（昭和46年）には大麻西小学校が、そして1987年（昭和62年）には文京台小学校がそれぞれ本校から分離開校しました。平成時代に入ると、地域の高齢化などの影響もあり、児童数は減少傾向に転じました。

現在の児童数・学級数については、2024年（令和6年）5月1日現在、特別支援学級4学級を含む全16学級で構成されています。

その他、1997年（平成9年）には姉妹校である西グレシャム小学校と姉妹校提携を結び、国際交流にも取り組んでいます。2007年（平成19年）には特別支援学級が開設され、特別な支援を必要とする児童への教育体制も整備されています。

アクセス

江別市立大麻小学校は、北海道江別市大麻宮町2丁目に位置しています（郵便番号069-0855）。公共交通機関を利用する場合、JR北海道函館本線の大麻駅からは徒歩約10分です。また、自動車を利用する場合、道央自動車道の江別西インターチェンジから約6分でアクセス可能です。

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