江尻南美

江尻南美について

江尻南美（えじり なみ、Nami Ejiri）は1973年10月19日に東京都で生まれ、現在はドイツを拠点に活躍するクラシック音楽のピアニストです。彼女はその卓越した技術と表現力で知られ、国内外での多くのコンクールにおいて優秀な成績を収めています。

経歴

1979年に桐朋学園の音楽教室に入学し、音楽の基礎を学びました。続いて桐朋学園大学の音楽学部を卒業し、更なる成長を求めてフランクフルト音楽大学に留学。欧州の音楽シーンに身を置く中で、オーケストラと共演するだけでなく、室内楽にも積極的に参加。彼女は著名なヴァイオリニストコー・ガブリエル・カメダやチェリストイサン・エンダースと共に、ピアノ三重奏団「トリオ・フランクフルト」のメンバーとしても知られています。

ピアノ教育においては、小山泉、玉置善己、村上弦一郎、園田高弘、レフ・ナトチェニーといった名師の指導を受け、多くの技術や解釈を習得しました。2005年以降は赤穂市やポルトガル、ドイツで公開レッスンを行い、後進の指導にも力を注いでいます。現在ではフランクフルト音楽大学で講師として教鞭を執っています。

受賞歴

江尻南美は、クラシック音楽界において数々の受賞歴を持っています。1988年には第42回全日本学生音楽コンクールピアノ部門中学生の部で東京大会第1位を受賞。1991年には第60回日本音楽コンクールで第3位に、1992年には第5回日本国際音楽コンクールで第4位に輝きました。1994年には園田高弘賞ピアノコンクールで最高賞を受賞し、1995年には第13回ショパン国際ピアノコンクールでセミファイナリストとなるなど、着実に実力を示してきました。

その後も国際的に評価され、1996年のダルムシュタット・ショパン国際ピアノコンクールで第2位を獲得、さらに、1997年のベートーヴェン国際ピアノコンクール・ウィーンではセミファイナルまで進出しました。1999年には第8回エンニオ・ポリーノ国際ピアノコンクールで第1位を受賞し、その後も数々のコンクールで上位入賞を果たしています。

録音

江尻南美は録音活動にも力を入れており、2002年には『Mussorgsky: Pictures at Exibition』をリリースし、ドイツ音楽雑誌「ピアノ・ニュース」で今月のベストCDに選出されました。以降も、2008年の『色とりどりの小品集 - Bunte Blätter』や、2009年の『Chopin』など、様々な作品を録音し続けています。彼女の録音は、聴く人々に深い感動を与えています。

このように、江尻南美はクラシック音楽のピアニストとして確固たる地位を築きながら、教育者としても後進の育成に尽力するなど、多方面での活動を展開しています。

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