江戸家猫八

江戸家猫八について

江戸家猫八（えどや ねこはち）は、動物の声帯模写を得意とする物真似師の名跡です。特に二代目、三代目、四代目が人気を博し、その芸は多くの人々を魅了しました。

江戸家猫八の系譜

江戸家猫八は、初代から直系である岡田家によって受け継がれています。ただし、二代目と三代目の間には師弟関係があった時期があります。

初代 江戸家猫八
二代目 江戸家猫八 - 後に木下華声と改名
三代目 江戸家猫八 - 初代の六男
四代目 江戸家猫八 - 三代目の長男
五代目 江戸家猫八 - 四代目の長男（当代）

代外の猫八

岡田家の系統以外にも、「猫八」を名乗る人物が複数存在します。

三遊亭猫八 - 本名：小林弥三郎。大道芸から寄席に進出し、鳥獣の物真似で人気を博しました。初代猫八の名は、この三遊亭猫八に由来するという説があります。
猫八（通名：中村弥之助） - 神田同朋町出身で、カラスの物真似を得意としました。他にも猫、犬、鶏など様々な動物の物真似を披露しました。
歯力男の猫八 - 見世物小屋で活躍した芸人で、歯の力で重いものを持ち上げる芸を披露しました。
宗家猫八 - 江戸家猫三の師匠。詳細な経歴は不明です。
猫遊軒猫八
関東猫八

その他、少なくとも6人の「猫八」を名乗る人物がいたとされています。

猫八の名前の由来

「猫八」という名前は、8種類の猫の鳴き真似をした江戸時代の物乞いの呼び名に由来すると言われています。

関連人物

江戸家小猫 - 四代目猫八と当代が、前名として名乗っていた名前です。

参考文献

諸芸懇話会、大阪芸能懇話会共編『古今東西落語家事典』平凡社、ISBN 458212612X
木下華声『芸人紙風船』大陸書房

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