池平山

池平山（いけのたいらやま）は、富山県中新川郡立山町、上市町、黒部市の三つの市町にまたがる山です。標高は2561メートルで、立山連峰の北部に位置しています。この山は、地元では池ノ平山とも呼ばれることがあります。

富山県登山連盟によって選定された「富山の百山」の一つであり、登山愛好家にとって重要な山の一つです。

概要

池平山は、剱岳の北方稜線上に位置しており、大窓、小窓という険しい岩壁に囲まれています。これらの岩壁は、登山の難易度を高める要因となっています。山の東側と南側には、かつてモリブデン鉱山（小黒部鉱山）として利用されていた場所が多く存在し、現在でも池の平小屋の近くにはモリブデン鉱が残っています。池の平小屋自体も、かつての鉱山小屋を転用したものです。

鉱山で採掘された鉱石は、大窓から索道を使って白萩川と早月川沿いに滑川まで運ばれていました。この索道は、当時の鉱山開発の様子を今に伝える貴重な遺構です。

山名の由来

現在の山名である「池平山」は、近代以降に陸地測量部が山の東面にある池ノ平という地名から名付けたものです。しかし、古地図では「西仙人山」と記載されており、現在でも早月川水系には「西仙人谷」という地名が残っています。このことから、池平山は古くから地域の人々にとって重要な山であったことがうかがえます。

登山

池平山への登山道は、山頂北側の大窓を通るルートと、南側の小窓を通るルートの二つがあります。これらのルートは、いずれもコースの取り方が難しく、上級者向けの登山コースです。そのため、登山を計画する際には、十分な準備と経験が必要です。

参考文献

『富山県山名録』 桂書房
『富山の百山』 北日本新聞社

関連項目

立山連峰
池の平小屋

池平山は、その美しい自然景観と歴史的な背景から、多くの人々を魅了する山です。登山をする際は、安全に十分注意し、この山の魅力を存分に楽しんでください。

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