池田元助

池田元助（いけだ もとすけ）の生涯

池田元助は、戦国時代から安土桃山時代にかけて活躍した武将であり、池田恒興の長男で兄は輝政です。彼の名前は『寛政重脩諸家譜』では之助（ゆきすけ）と誤記されていますが、これは「元」と「之」の字形が似ているための間違いとされます。元助の後室である塩川長満の娘は織田信忠の妻であり、彼女との血縁により三法師は元助の外甥となります。

幼少期と織田家への仕官

元助は幼少の頃から織田信長に仕官し、戦国時代の波乱の時代を生き抜きました。彼が史料に初めて登場するのは天正6年（1578年）の有岡城攻めの際で、父・恒興と共に倉橋郷の砦に入りました。続く天正8年（1580年）では荒木村重討伐において、父や弟の輝政と連携して活躍し、特に花隈城の戦いでの勝利により信長から名馬を贈られるなど評価されます。

大将としての活躍

天正9年（1581年）には父の名代として馬揃えに参加し、以降は池田氏の大将として独立した活動を始めました。同年11月に信長は羽柴秀吉と元助に淡路国の征服を命じ、元助は岩屋城を包囲し、降伏交渉を行うことで成功を収めました。その結果、淡路勢は降伏し、元助は信長から所領安堵の許可を受けて帰還しました。以後、池田勢は淡路に駐屯することとなります。

戦国の激動の中で

天正10年（1582年）には、甲州征伐に出征し、中国遠征の準備も任されていましたが、同年の本能寺の変で信長が横死してしまいます。元助は秀吉と共に翌月、父・恒興との会盟を結び、さらなる出世を果たしました。元助は紀伊守の名を継承し、秀吉の指揮の下、山崎の戦いでは明智光秀を破るなど重要な役割を果たしました。

元助は織田家の内紛にも関与し、信雄に属した後、秀吉側に転じて賤ヶ岳の戦いに参加しました。天正12年（1584年）には長久手の戦いで徳川側の攻撃を受け、惜しくも討ち死にします。この戦死の地には「庄九郎塚」として記念が残されています。

最期とその後

元助の享年は26歳とされますが、『信長公記』に基づいた記述では、1580年時点での兄弟の年齢からして、もしかすると実際の没年齢は20代前半であった可能性も指摘されています。

池田元助の短い生涯は、彼の父や弟とともに池田氏の名を響かせ、戦国の激動の中での活躍を示しています。彼の存在は、池田家の発展に大きな影響を与えました。

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