決算委員会

決算委員会（けっさんいいんかい）

決算委員会は日本の参議院に設置されている常任委員会であり、国会法に基づいて運営されています。この委員会は、特に国の予算の決算やその実施状況について議論を行う場として位置づけられています。一般的に、予算委員会に比べると注目度は低いものの、重要な役割を果たしています。

概要

決算委員会は1947年の第1回国会で初めて設置され、それ以降、参議院においては今日まで一貫して存在しています。以前は衆議院にも決算委員会がありましたが、現在は決算行政監視委員会に改組されています。このように、決算委員会は常に政治の場において重要な存在であり、国会の規則に従い、予備費支出や国庫債務負担行為の確認を行います。

委員は国会において選任され、議長の指名によって選ばれます。また、委員長は主に議長によって指名される形で選ばれます。委員会の理事は、委員の互選によって選定されますが、歴史的にはほとんどの場合、委員長が指名する方式が取られてきました。

所管事項

決算委員会の具体的な所管事項は多岐にわたります。具体的には、以下の事項に関する審査や調査を行います。

• - 政府の決算
• - 予備費の支出に関する承認
• - 決算調整資金からの歳入への組入れに関する承認
• - 国庫債務負担行為の総調書
• - 国有財産の増減及び現在額に関する報告
• - 会計検査院に関連する事項
• - 国家財政および国有財産管理に関する調査

委員会の審査や調査の際には、国務大臣や内閣官房副長官などが出席し、委員の質問に応じる必要があります。どの国務大臣が出席するかは、委員長と理事の協議を通じて決定されます。

委員会の機能と意義

決算委員会は、予算の執行状況やその結果について適正な審議を行う場であり、そのプロセスを通じて国民に透明性を提供します。また、参議院の独自の役割として、衆議院と比較して決算に関する先議権を持つことから、国家財政の監視機能を果たすことが期待されています。

一部には、参議院が決算に対する権威を強化すべきだという意見もあり、改正憲法において「決算は参議院に先に提出されるべき」といった提案も存在します。このような議論の中で、決算委員会は国の財政運営に対する重要なチェック機構としての役割を果たしています。

組織

現在、参議院決算委員会は30名の委員で構成されており、委員長1名と理事6名が選出または指名されています。委員の選任は、各会派の割合に応じて行われており、理事の数や各会派ごとの割当ては、議院運営委員会によって決定されます。

このように決算委員会は、日本の立法機関の中で重要な機能を有しており、国会活動の一翼を担っています。

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