沖縄地区税関

沖縄地区税関について

沖縄地区税関は、沖縄県を管轄する日本の税関組織です。本関は那覇市に所在し、財務省設置法に基づき設置されています。同法上は他の税関とは別の組織として扱われていますが、実際には他の税関と同様の機能を有しており、沖縄県における輸出入に関わる税関業務全般を担っています。

組織の特徴

沖縄地区税関は、管轄が沖縄県内のみであるため、他の税関のように部を設けていません。代わりに、4人の次長が部長に相当する役割を担い、組織運営を統括しています。この特徴的な組織体制は、沖縄県という地域に特化した業務を効率的に遂行するためのものです。

歴史

沖縄地区税関の歴史は、琉球政府時代の琉球税関に遡ります。その歴史は以下の通りです。

1886年: 西表島に税関出張所が設置（長崎税関管轄）。
1894年: 那覇税関出張所が設置。
1899年: 那覇税関出張所が那覇税関支署に昇格。
1943年: 税関官制廃止。
1950年: 琉球列島米国軍政府行政法務部に税関移民局が設置。
1951年: 琉球税関が設置、名瀬支署も設置。
1953年: 名瀬支署が大島支署に改称されるも、奄美群島の本土復帰により廃止。
1965年: 那覇税関、泊税関、那覇空港税関が設置。
1972年: 沖縄地区税関が設置（本土復帰）。
1975年: 沖縄地区税関海洋博覧会出張所が設置。
1976年: 沖縄地区税関海洋博覧会出張所が廃止。
1989年: 那覇自由貿易地域出張所が設置。
1994年: 石垣出張所が支署に昇格。平良出張所と与那国監視署が支署管轄となる。
2003年: 沖縄地区税関西原出張所が廃止。
2007年: 沖縄地区税関牧港出張所が廃止。
2012年: 那覇自由貿易地域出張所が鏡水出張所に名称変更。
2017年: 新石垣空港が税関空港に指定。
2018年: 沖縄地区税関石垣税関支署石垣空港出張所が設置。
2023年: 平良出張所が昇格し沖縄地区税関宮古島税関支署となる。沖縄税関支署の管轄区域の一部が本関管轄へ変更。
2024年: 本関庁舎が那覇新都心へ移転集約。

主な業務

沖縄地区税関は、輸出入貨物の通関手続き、関税・消費税等の徴収、不正薬物やテロ関連物資等の取締りなど、税関としての基本的な業務を遂行しています。また、沖縄県特有の制度として、特定免税店制度を所管しており、この制度の運営・管理も重要な業務の一つです。

管内支署・出張所

沖縄地区税関の管内には、以下の支署・出張所があります。

沖縄地区税関本関
那覇外郵出張所
鏡水出張所
那覇空港税関支署
沖縄税関支署
平安座出張所
石垣税関支署
石垣空港出張所
与那国監視署
宮古島税関支署

関連制度・組織

沖縄地区税関は、以下の制度・組織と密接な関係にあります。

税関
財務省
琉球政府
琉球税関
特定免税店制度

まとめ

沖縄地区税関は、沖縄県の経済活動を支える重要な役割を担っています。歴史的な背景を踏まえつつ、時代の変化に対応しながら、沖縄県における貿易の円滑化と安全確保に貢献しています。

外部リンク

沖縄地区税関公式サイト

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