沖縄県道209号大浜富野線

沖縄県道209号大浜富野線

沖縄県道209号大浜富野線は、沖縄県石垣市の大浜地区と富野地区を結ぶ一般県道です。石垣島の南西部、市街地から東側の内陸部を結ぶ主要な道路の一つであり、地域住民の生活道路として、また観光客の移動手段としても利用されています。

概要

この県道は、石垣市字大浜磯辺（国道390号）を起点とし、石垣市字桴海富野（沖縄県道87号富野大川線）を終点としています。しかし、将来的には終点が石垣市字白保（国道390号）に変更される予定であり、現在延伸工事が進められています。

総延長は15.6kmですが、実際に車両が通行できる実延長は8.81km（2009年時点）です。石垣市内のみを通過する道路で、石垣島の主要な道路網を形成する上で重要な役割を担っています。

路線状況

起点から終点に至るまで、以下の道路と交差しています。

国道390号（起点・終点（予定））
沖縄県道211号新川白保線（石垣市大浜川原-新川方面、石垣市大浜三和-白保方面）
沖縄県道87号富野大川線（石垣市大浜真栄里山 - 終点）
沖縄県道79号石垣港伊原間線（終点）

また、以下の区間では他の県道と重複しています。

沖縄県道211号新川白保線（石垣市大浜川原 - 大浜三和）
沖縄県道87号富野大川線

県道沿線には、以下の主要な施設やトンネルがあります。

サッカーパークあかんま（石垣市宮良・県道87号被重複区間内）
底原ダム（同）
於茂登トンネル（石垣市宮良 - 桴海・県道87号被重複区間内）

歴史

1953年（昭和28年）に琉球政府道として指定され、1972年（昭和47年）の本土復帰に伴い沖縄県の県道となりました。当初から富野までの路線が計画されていましたが、沖縄県最高峰の於茂登岳を越える必要があり、長らく真栄里山止まりとなっていました。

1987年（昭和62年）に全長1174mの於茂登トンネルが開通し、34年の歳月を経てようやく全線開通に至りました。このトンネルの開通により、大浜地区と富野地区間の交通が大幅に改善されました。

1993年（平成5年）には、真栄里山の真栄里大川線（当時）交点 - 富野間が、真栄里大川線（県道212号）と合わせて富野大川線（県道87号）として主要地方道に昇格しました。

現在、真栄里山交点から白保の国道390号方面へ路線を延長する工事が行われています。これは、将来的に白保のカラ岳付近に計画されている新石垣空港へのアクセス道路としての役割を果たすためです。道路と新空港が完成すれば、市街地から空港への最短ルートとなり、利便性が大きく向上することが期待されています。また、この延伸に伴い、終点の変更と路線名の変更の可能性もあります。

今後の展望

大浜富野線は、新石垣空港の開港に向けて、ますます重要な役割を担うことが予想されます。延伸工事の進捗にともない、地域住民だけでなく観光客にとっても、より利用しやすい道路へと進化していくでしょう。

関連項目

沖縄県の県道一覧

外部リンク

* 沖縄県八重山土木事務所

もう一度検索