河原光

河原光：音楽からファッション、アートまで彩る多才なデザイナー

1968年生まれの河原光氏は、日本のグラフィックデザイン界を代表するデザイナーの一人です。桑沢デザイン研究所卒業後、フリーランスを経て、1997年に有限会社リンカーン・グラフィックス・ファミリー（TLGF）を設立。以来、多様な分野で才能を発揮し続けています。

音楽シーンを彩るアートワーク

河原氏の活動において特筆すべきは、数々の著名ミュージシャンのCDジャケットデザインを手掛けてきた実績です。Dragon Ash、ゆず、pre-schoolといった人気アーティストのデビュー当時からアートワークを担当し、彼らが持つ世界観を鮮やかに表現してきました。Spiral Life、AIR、レミオロメンなど、幅広いジャンルのアーティストとのコラボレーションも数多く手がけ、日本の音楽シーンに多大な貢献を果たしています。嵐、NICO Touches the Walls、ONE OK ROCKなど、近年活躍するアーティストの作品にも携わっており、その活動は現在も継続中です。

ファッション界への挑戦

デザインの才能は音楽の世界にとどまりません。河原氏は、アパレル業界にも進出し、2002年にはカジュアルファッションブランド「NARCOTIC」、2003年にはレディースブランド「narcoterrier」を立ち上げました。その後、「NARCOTIC」の後継として「RAW FUDGE」を始動させ、さらにプライベートブランド「FUTURE ZOMBIE」も展開するなど、精力的に活動しました。これらのブランドは雑誌『smart』などでも紹介され、裏原系ファッションを好む若者を中心に高い人気を博しました。現在も「WRIGHT」というブランド名で不定期に活動しています。

アートユニットと個展、そして教育活動

河原氏は、木村豊氏、守矢努氏とのアートユニット「676869▲（サンカッケー）」でも活躍しています。2013年には恵比寿のギャラリーで初の個展「▲の部屋」を開催し、独自の世界観を表現しました。また、2015年には名古屋造形芸術大学で特別講師を務め、「STRANGER THAN PARADISE」と題した講座を開講。自身のデザイン論を講義し、次世代のデザイナー育成にも貢献しています。

ジュエリーブランドへの貢献

近年は、ジュエリーブランド「Justin Davis」のアートディレクターも務めています。ビルボード広告やカタログなど、ビジュアル全般を手がけ、2015年のスター・ウォーズとのコラボレーション企画では、ビジュアルからラ・フォーレ原宿での特別展示まで、ディレクションを担当しました。

新たな挑戦：THE LODGERS

2020年3月には、元NICO Touches the Wallsの光村龍哉氏とともに「THE LODGERS」を結成。音楽活動にも積極的に関与し、その才能の幅広さを改めて示しています。

まとめ

河原光氏は、音楽、ファッション、アート、教育など、様々な分野で活躍する稀有なデザイナーです。その活動は、日本のクリエイティブシーンに大きな影響を与え続けています。これからも、彼の創造性あふれる活動に目が離せません。

もう一度検索