河竹新七 (3代目)

三代目 河竹新七（1842年 - 1901年）は、明治時代に活躍した歌舞伎狂言作者です。本名は菊川 金太郎、俳名として是水を用いていました。

来歴

江戸神田に生まれた新七は、初め猿若町の芝居茶屋に勤務していましたが、後に二代目河竹新七の門下に入り、初代竹柴金作を名乗ります。明治5年（1872年）には市村座の立作者となり、明治17年（1884年）に三代目河竹新七を襲名しました。以降、市村座や歌舞伎座など、様々な劇場に立作者として出勤し、活躍の場を広げました。

しかし、明治30年（1897年）には、演劇改良運動を推進していた九代目市川團十郎や福地桜痴との対立が表面化し、門下の竹柴彦作らと共に歌舞伎座を退座するという苦難も経験します。翌年、五代目尾上菊五郎の歌舞伎座出勤を機に復帰を果たしました。

作風

新七は、講談や小説など、既存の物語を歌舞伎狂言へと脚色することに長けており、多くの作品を手がけました。彼の作品は、時代を超えて愛されるものも多く、歌舞伎の演目として今日まで上演されています。

代表作

籠釣瓶花街酔醒（かごつるべさとのえいざめ）
塩原多助一代記（しおばらたすけいちだいき）

これらの作品は、新七の代表作として知られており、彼の才能と功績を今に伝えるものとなっています。

墓所

新七の墓所は、東京都台東区にある永見寺にあります。

参考文献

渥美清太郎編『日本戯曲全集第三十二巻歌舞伎篇第三十二輯　河竹新七及竹柴其水集』春陽堂、1929年
『籠釣瓶花街酔醒・神明恵和合取組』〈『歌舞伎オン・ステージ』7〉白水社、1986年
* kotobank「河竹新七(3代)」（https://kotobank.jp/word/%E6%B2%B3%E7%AB%B9%E6%96%B0%E4%B8%83%283%E4%BB%A3%29-152353）（2011年11月29日閲覧）

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