河野西入坊

河野西入坊について

河野西入坊（かわのさいにゅうぼう）は、岐阜県各務原市に位置する真宗大谷派に属する寺院です。この寺院は地元で「蓮如さま」として親しまれており、地域の人々にとって重要な信仰の場となっています。特に、蓮如上人にまつわる文化財や天然記念物があり、その歴史的価値が評価されています。

寺院の文化財と天然記念物

河野西入坊には「蓮如上人寿像」が伝わっており、これは各務原市における有形文化財として指定されています。この寿像は多くの信者にとって、信仰の象徴ともなっています。また、境内には「西入坊境内大銀杏」と呼ばれる銀杏の木があります。この木は樹高30m以上、幹周り4m以上であり、樹齢は500年を超えるとされています。地域の天然記念物にも指定され、この場所の文化や歴史を物語る一つの証となっています。

寺院の歴史

河野西入坊の歴史は鎌倉時代にさかのぼります。当時、住職の行園は親鸞の教えに感銘を受け、入信しその弟子となりました。彼は他の同士と共に、現在の岐阜県羽島郡岐南町に草庵を建立しました。しかし、室町時代には木曽川の洪水によってこの草庵が荒廃してしまいます。文明2年（1470年）には、本願寺の蓮如上人がこの地を訪れ、現状を憂慮し住職の行念らと共に再興を計画しました。その結果、寺院は新加納（現在の各務原市）に移転し、「河野御坊」と名付けられました。

江戸時代には、現在の位置に移転し、一部は美濃国羽栗郡竹ヶ鼻村に移転して竹鼻別院も設立されました。このように、河野西入坊は多くの歴史の中でその姿を変えながらも、地域に根ざした存在を保ち続けています。

年中行事と地域との関わり

毎年4月の第4土曜日と日曜日には「蓮如さま祭り」が開催され、地域の人々が集まります。祭りの日、参道や境内には多くの屋台が並び、参拝者で賑わいます。この祭りは、地域の人々の信仰心を示すとともに、地域の結束を深める大切なイベントとなっています。

アクセス

河野西入坊へのアクセスは比較的便利で、各務原市ふれあいバスの稲羽線を利用し、「中屋蓮如前」バス停で下車、そこから徒歩約5分の距離にあります。自動車を利用する場合は、東海北陸自動車道の岐阜各務原ICから約3km、所要時間は約10分です。場所の利便性は、地域の信者や観光客にとっても大変重要です。

所在地

河野西入坊の所在地は、岐阜県各務原市下中屋2丁目117-1です。ここでの信仰や地域文化は、長い歴史の中で培われてきたものであり、今後も多くの人々に親しまれ続けることでしょう。

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