沼田城

沼田城

沼田城は、群馬県沼田市に位置する丘城です。利根川と薄根川の合流地点に位置し、天然の地形を活かした堅固な城でした。戦国時代には、上杉氏、後北条氏、武田氏といった諸勢力による争奪戦が繰り広げられ、北関東の要衝としての役割を果たしました。

歴史

築城と沼田氏: 1532年、沼田顕泰によって築城され、沼田氏の拠点となりました。
戦国時代の争奪戦: 上杉謙信による攻略や、後北条氏の支配を経て、真田昌幸が攻略し、武田氏の支配下に入りました。
真田氏の支配: 本能寺の変後、真田昌幸の支配となり、徳川氏や後北条氏との間で領有権を巡る争いが繰り広げられました。
江戸時代: 真田氏5代、本多家3代、黒田氏2代を経て、土岐氏12代目に明治維新を迎えました。真田氏時代には五層の天守が建てられましたが、時代とともに縮小しました。
明治維新後: 1916年に久米民之助によって城地が購入され整備され、1926年に沼田町に寄付され、現在は沼田公園となっています。

小松姫の逸話

徳川四天王・本多忠勝の娘であり、真田信之の妻である小松姫は、関ヶ原の戦い前に沼田城を訪れた舅・真田昌幸を、敵であるとして城門を閉ざし追い返したという逸話が残っています。この小松姫の毅然とした態度に、昌幸・信繁は感心したと伝えられています。

遺構

現存する建物として城門が川場村などに移築されています。本丸跡には鐘櫓が復元されており、1634年に真田信吉が鋳造させた「城鐘」は群馬県指定重要文化財として沼田歴史資料館に展示されています。

沼田公園

現在は沼田公園として整備され、市民の憩いの場となっています。春には桜が咲き誇り、多くの観光客が訪れます。

関連情報

所在地: 群馬県沼田市倉内町
指定文化財: 沼田市指定史跡
続日本100名城: 116番

まとめ

沼田城は、戦国時代の激しい争いを経て、江戸時代には沼田藩の藩庁として機能しました。現在は沼田公園として整備され、その歴史を今に伝える貴重な史跡となっています。

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