泉佐野北出入口

阪神高速道路の重要な路線網の一部を成す4号湾岸線上に設けられた交通結節点の一つが、泉佐野北出入口（いずみさのきたでいりぐち）です。この出入口は大阪府泉佐野市に位置しており、インターチェンジ番号としては「4-21」が付与されています。

泉佐野北出入口の大きな特徴は、機能が限定されたハーフインターチェンジであるという点です。具体的には、神戸や大阪市内（特に天保山方面）といった北方向への入口と、これらの方面から泉佐野地域へ向かう出口のみが利用可能です。和歌山方面などの南方向へのアクセス、あるいは南方向からの退出には対応していません。このため、利用者は目的地や出発地に応じて、近隣の他の出入口を選択する必要があります。

当出入口には、通行料金を支払うための泉佐野北料金所が併設されています。料金所には合計で2つのブースが設けられています。特に留意すべき点は、2023年（令和5年）3月1日以降、入口側の料金所が全面的にETC（自動料金収受システム）専用として運用されるようになったことです。これにより、現金での支払いやクレジットカードの利用はできなくなり、入口を利用する全ての車両はETC車載器を搭載し、有効なETCカードを準備している必要があります。出口側については、引き続きETCを含む複数の支払い方法に対応していますが、入口はETC利用者以外は通行できません。
料金所のブースの内訳としては、ETC専用ブースが1つと、サポート機能を持つブースが1つ設置されています。サポートブースは、ETC利用に関する問い合わせやトラブル発生時などに係員の支援を受けることができるよう配慮されたものです。

泉佐野北出入口の周辺環境に目を向けると、地域住民の生活を支える商業施設や公共交通機関が見られます。出入口からほど近い場所には、大型ショッピングセンターである「いこらも－る泉佐野」があり、その主要テナントである「コープいこらも－る泉佐野店」と共に、地域経済や利便性の面で重要な役割を果たしています。また、鉄道を利用する場合の最寄り駅としては、南海電気鉄道の井原里駅が挙げられます。これにより、高速道路だけでなく、鉄道網との連携によるアクセスも可能です。

阪神高速4号湾岸線における泉佐野北出入口の位置関係を見ると、北側には貝塚出入口（番号4-19および4-20）があり、南側には泉佐野南出入口および北行車線に設置された泉佐野本線料金所（これらを合わせて番号4-22として扱われることがあります）が隣接しています。これらの出入口群は、大阪湾沿岸地域の多様な目的地への分散アクセスを可能にしています。

阪神高速4号湾岸線自体は、大阪湾の臨海部を結び、関西国際空港への連絡橋やその他の広域幹線道路と接続する、物流・交通の大動脈の一部を構成しています。泉佐野北出入口を含むこの区間は、大阪府南部における重要な交通インフラとして機能しており、地域住民の通勤や移動、周辺商業施設へのアクセス、さらには広域的な交通ネットワークの一翼を担っています。

近年、高速道路料金所におけるETC専用化の流れは全国的に加速しており、これは料金所での停車回数を減らすことによる渋滞緩和、料金収受業務の効率化、そして将来的なフリーフロー化などを目指したものです。泉佐野北出入口の入口ETC専用化も、こうした社会的な動きや技術進歩に対応したものであり、特定の車両（ETC非搭載車）にとっては不便が生じる場合もありますが、全体的な交通システムの効率化に寄与することが期待されています。

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