泉福寺 (国東市)

泉福寺について

泉福寺（せんぷくじ）は、大分県国東市国東町横手に位置する曹洞宗の寺院です。妙徳山（みょうとくさん）という山号を持ち、国の重要文化財に指定されている開山堂と仏殿（大雄殿）で知られています。また、境内は大分県指定の史跡となっており、その歴史的価値が認められています。

歴史

寺伝によれば、泉福寺は永和元年（1375年）に、大友氏の一族である田原氏能が、母の発願によって無著妙融禅師（むちゃくみょうゆう）を開山として創建されました。しかし、天正9年（1581年）には、キリシタン大名として知られる大友義鎮（大友宗麟）による焼き討ちを受け、多くの堂宇が焼失しました。この時、開山堂と仏殿（大雄殿）のみが焼失を免れました。その後、慶長10年（1605年）に当時中津藩主であった細川忠興によって再興され、江戸時代には九州における曹洞宗の総本山として大いに栄えました。

泉福寺は、国東六郷満山霊場の第三十二番札所であり、宇佐神宮六郷満山霊場の第二十三番札所でもあります。

文化財

泉福寺には、以下の貴重な文化財が残されています。

重要文化財（国指定）
泉福寺開山堂（附 開山無著和尚墓塔）：1933年1月23日に指定されました。開祖である無著禅師の墓の覆屋と礼堂を兼ねて、応永年間（1394年-1427年）に造られました。現在の建物は、寛永13年（1636年）に古材を用いて再建されたものです。内部には、墓と木像が安置されています。
泉福寺仏殿：2001年11月14日に指定されました。大永4年（1524年）に建立された、九州では珍しい室町時代後期の禅宗様式の仏殿です。大雄殿とも呼ばれています。
宋版宏智録（そうはんわんしろく）：1995年6月15日に指定されました。宋代の曹洞宗の代表的な禅僧である宏智正覚の語録で、道元が日本へ持ち帰ったと伝えられています。計6冊が現存しています。
県指定史跡
境内：寺の境内全体が、大分県によって史跡に指定されています。

関連項目

大分県指定文化財一覧

外部リンク

国東市ホームページ・横手地区（泉福寺）の文化財
* 宇佐国東半島を巡る会（泉福寺）

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