泊谷裕夫

泊谷裕夫：労働運動と政治に生きた生涯

泊谷裕夫（とまりや やすお）は、1921年8月10日に生まれ、1991年10月5日に没した、昭和期の日本の労働運動家であり、政治家です。彼は衆議院議員としてもその名を刻んでいます。

生い立ちと初期のキャリア

泊谷は、現在の登別市にあたる北海道幌別郡で生を受けました。1944年には日本国有鉄道札幌鉄道教習所運輸高等科を修了し、そのキャリアをスタートさせます。初期は北海道大学医学部附属登別分院に勤務した後、室蘭駅で助役、副鉄道官補、運輸事務官などの職を歴任しました。

労働運動への貢献

彼の活動は、国鉄労働組合北海道地評議長、全北海道労働組合協議会議長、北海道交通運輸労働組合協議会議長といった要職を務める中で、労働運動の中心人物としての地位を確立しました。また、北海道産業教育審議会委員、北海道環境衛生適正化審議会委員、札幌陸運局自動車運送協議会委員、北海道開発審議会委員なども務め、幅広い分野で地域社会に貢献しました。

政治家としての足跡

1963年11月、第30回衆議院議員総選挙において、泊谷は北海道第1区から日本社会党公認で出馬し、見事当選を果たしました。衆議院議員としての1期の在任中、社会党札幌支部労働部長、同造船海運対策特別委員会事務局長、同院内役員、同地方公営企業特別副委員長、同都市交通特別副委員長など、党内でも重要な役割を担いました。しかし、続く第32回総選挙では落選し、議席を失いました。

社会党での活動と晩年

その後も、泊谷は社会党北海道本部副委員長、北海道交通社長室長などを務め、政治活動を続けました。1970年には、社会党のパイプを通じてサハリン州への墓参が認められた際、同年11月7日に墓参団（一行14人）の団長として、また社会党の代表としてソビエト連邦を訪問しました。

参考文献

衆議院・参議院『議会制度百年史 - 衆議院議員名鑑』大蔵省印刷局、1990年。
『現代物故者事典 1991～1993』日外アソシエーツ株式会社、1994年。
* 『国政選挙総覧 1947-2016』日外アソシエーツ、2017年。

泊谷裕夫は、北海道の労働運動と政治の発展に大きく貢献した人物として、その名が記憶されています。

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