泊高橋

泊高橋（とまりたかはし）

泊高橋は、沖縄県那覇市を流れる安里川の河口に架かる橋で、泊と前島という二つの地域を結んでいます。国道58号線の一部を構成し、那覇市内における交通の要所として、また交差点やバス停の名称にもその名が使われています。

歴史

泊と前島を結ぶ橋は、かつては木造でした。1699年から翌年にかけて、約2万5千人もの人々が動員され、石橋へと架け替えられました。この時、船の航行を考慮し、橋の中央部には3段の階段が設けられ、アーチ部分が高く設計されたことから「高橋」と呼ばれるようになったと言われています。夕日に照らされる橋の姿は特に美しく、名所として知られていました。1854年には、ロシアの作家イワン・ゴンチャロフもその美しさを称賛しています。

1909年（明治42年）には、那覇と嘉手納を結ぶ馬車が通行できるように、両岸から土を盛り、橋の傾斜を緩やかにする工事が行われました。1912年頃には、河川改修に伴い前島側に木造橋が追加で建設されています。1914年（大正3年）には、橋の東側に沖縄電気軌道の電車を通すための鉄橋が増設されました。1934年（昭和9年）には、路面の一部を取り除きコンクリート橋に改修する工事が行われましたが、石組みが非常に精巧であったため、工事は難航したと伝えられています。沖縄戦が始まると、日本軍は敵に利用されることを恐れ、この橋を破壊しました。戦後しばらくの間は、アメリカ軍が設置した仮橋が使用されましたが、1952年に新たに架け替えられました。

周辺施設

泊高橋の周辺には、以下の施設があります。

泊橋
泊みなと橋
泊大橋
那覇港（泊埠頭）
とまりん

参考文献

とまり会著・発行　『泊誌』　1974年

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