波戸岬

波戸岬（はどみさき）

佐賀県唐津市鎮西町、東松浦半島の最北端に位置する波戸岬は、玄界灘に面した風光明媚な岬です。玄海国定公園の一部であり、その美しい景観は多くの人々を魅了しています。

地理的特徴

波戸岬は、複雑に入り組んだリアス式海岸を持つ東松浦半島の先端部に位置します。名護屋浦と串浦の間にある小半島が、玄界灘に突き出すように形成されています。東には加部島や呼子、北には加唐島、松島などが点在し、玄武岩質の丘陵性溶岩台地である上場台地の続きとなっています。

観光スポット

波戸岬周辺は、観光地として整備されており、様々な施設が楽しめます。

唐津市玄海海中展望塔: 日本海側では唯一の海中展望塔で、海中を泳ぐ魚たちの姿を間近に見ることができます。約86mの桟橋で陸地とつながっており、水深7mの海中展望室からは、クロダイやカサフグなど、約30種類の魚や海藻、貝類を観察できます。
海水浴場: 夏には多くの海水浴客で賑わいます。美しい海岸線で、海水浴や磯遊びを楽しめます。
国民宿舎、少年自然の家、キャンプ場、海浜公園: 宿泊施設やレジャー施設が充実しており、家族連れやグループでの利用に適しています。
波戸岬灯台: 岬の先端に立つ無人灯台で、その読みは「はどのみさきとうだい」です。灯台と並んで岬神社が鎮座しています。

歴史的背景

岬の南側には、豊臣秀吉が築城した名護屋城跡があります。名護屋城を中心とした半径3km圏内には、各大名の陣跡が130箇所あまり点在しており、波戸岬周辺にも、増田長盛、生駒親正、北条氏盛、島津義弘、佐竹義宣などの陣跡が残っています。特に、島津義弘陣跡と生駒親正陣跡は、名護屋城とともに国の特別史跡に指定されています。

恋人の聖地

波戸岬は、「ハート岬」という語呂合わせから、恋人の聖地サテライトにも選ばれています。2009年には記念のモニュメントも設置され、カップルに人気のスポットとなっています。

海中展望塔詳細

この海中展望塔は、全国に8基あるうちの一つで、日本海にあるのはここだけです。1974年に建設され、2007年からは指定管理者制度が導入されています。漏斗型の展望塔は、海底からの高さが20.3m、基部の直径が10m、天頂部の直径が4mです。海上デッキからは玄界灘の島々を望むことができ、海中展望室からは、自然のままの海中世界を観察できます。対馬海流の影響で、熱帯魚が見られることもあります。

アクセス

波戸岬へは、国道204号から分岐する佐賀県道301号波戸岬線を通って行くことができます。県道起点部には有料駐車場が整備されており、そこから徒歩で岬先端部まで移動できます。バス路線も運行しており、昭和バスが唐津大手口バスセンターと波戸岬国民宿舎を結んでいます。

その他の魅力

サザエのつぼ焼き: 岬の駐車場には、サザエのつぼ焼き小屋が並び、新鮮な海産物を味わうことができます。
トルハルバン: 海水浴場入口には、姉妹都市である韓国の西帰浦市から贈られた済州島の守り神「トルハルバン」が設置されています。
海中綱引き: 近くの波戸漁港では、盆中に海中綱引きが行われ、地域の伝統行事として受け継がれています。

外部リンク

唐津観光協会
波戸海中盆綱引き (PDF)
佐賀の音100選 - 波戸岬 - YouTube

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