波照間海運

合資会社波照間海運の概要

合資会社波照間海運（はてるまかいうん）はかつて、日本の沖縄県に拠点を構え、石垣島と波照間島間で高速船やフェリーの運航を行っていた海運会社です。本社は石垣市八島町にありました。この会社は、離島に住む人々や観光客に重要な交通手段を提供していましたが、近年運航に関して様々な変遷がありました。

航路の歴史

合資会社波照間海運は1972年12月に設立され、個人事業者から航路を引き継いで、波照間航路の運航をスタートさせました。1973年10月には貨客船「第八新栄丸」を就航させ、この航路では西表島や小浜島、新城島も結ぶルートを運航していました。

1990年には貨客船「フェリーはてるま」を導入し、更には1996年に旅客船「ニューはてるま」を、2010年には「ぱいぱてぃろーま」が就航しました。

しかし、2011年12月11日より、すべての便が運休となりました。これに続いて、同年12月24日からは貨客船「フェリーはてるま」だけが一時的に運航を再開したものの、2012年6月には再び運航が停止されました。

運休の背景

波照間海運は、長年にわたって離島航路補助制度からの支援を受けていましたが、2011年1月から安栄観光が波照間航路の定期運航を開始したため、この制度の対象から外れました。運航に必要なコストが増大する中で、燃料代の高騰なども影響し、最終的には2011年末に全便の運休を選択せざるを得ませんでした。住民の要請を受けて一部の運航を再開したものの、最終的にはすべての航路が閉鎖されました。

船舶情報

波照間海運が運航していた船舶の中でも特に「ぱいぱてぃろーま」は特徴的で、総トン数85t、旅客定員は120名を誇る高速船として運航され、ひときわ目を引く黄色い船体とユニークなデザインが魅力でした。この船は2010年に就航し、その後メーカーに返却されました。

「フェリーはてるま」は、貨客船として1990年に就航し、130名の定員とトラック3台、乗用車8台の積載が可能でした。その後、運休を経て、同じ航路を運航する安栄観光に引き継がれました。

現在の状況

現在、合資会社波照間海運は運航を停止しており、波照間島への交通手段としては安栄観光が引き続き事業を行っています。波照間海運の運航の歴史は、沖縄の離島における交通の重要性を示す一例であります。今後、地域のニーズに応じた新たなサービスの展開が期待されます。波照間海運の長い歴史は、地域社会との関係を深く持っており、多くの人々に愛されてきた海運会社でした。

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