洞道

洞道（とうどう）は、地中に通信ケーブルや電力ケーブル、熱供給用の管路などを敷設するために設けられるトンネルです。作業員が内部に入って、敷設や保守作業を行うことができる程度の直径を持つことが特徴です。一般的に、常用漢字表外の訓読みであるため、「とう道」と表記されることもあります。

通信・電力用洞道

通信分野では、作業者が内部でケーブルの敷設や保守作業を行うために、直径2メートルから5メートル程度の地下構造物が用いられます。これらの洞道は、施工主体によって、単独で建設される「単独とう道」と、複数の企業が共同で設置する「併設とう道」に分類されます。また、施工方法によって、「開削とう道」と「シールドとう道」に分類されます。

日本における最初期の洞道としては、1925年に東京都中央区に開削式で作られた電信用通信線管が挙げられます。また、地上に影響を与えないシールド工法による洞道としては、1963年に東京都港区白金に作られた電話線用管が最初とされています。

地域冷暖房用洞道

地域冷暖房用の洞道では、蒸気管、予備蒸気管、還水管、高圧還水管、冷水管（往路・復路）などが収められています。これらの管路を通じて、地域内の建物に冷暖房が供給されます。

海外の状況

日本では、通信・電力ケーブルを地中に埋設する際に、作業通路を確保するために洞道が用いられることが多いです。しかし、海外では専用の設備を設けず、ケーブルなどを直接埋設する「直接埋設（直埋）」が一般的です。

関連項目

電線類地中化
共同溝
蔵前専用橋
NTT十三専用橋
世田谷ケーブル火災
新座洞道火災事故
電力系統
電線

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