蔵前専用橋

蔵前専用橋は、隅田川に架かる特殊な橋梁で、NTT東日本蔵前通信ビルと対岸の墨田区横網一丁目を結んでいます。以前は電電公社が管理していたため、「電電蔵前専用橋」とも呼ばれていました。

概要

この橋は、蔵前橋のすぐ南側に位置し、日本初の洞道専用橋として建設されました。洞道内には通信ケーブルだけでなく、水道管も収容されています。特筆すべきは、洞道内部の温度上昇を抑制するための換気窓が設けられている点です。一般の通行は禁止されており、関係者のみが立ち入ることができます。

構造と特徴

構造形式: 3径間連続鋼箱桁橋
橋長: 155.4m
主径間: 55.0m
総鋼重: 342.0t
竣工: 昭和42年（1967年）3月
供用開始: 昭和43年（1968年）
施工主体: 東京電気通信局、東京都水道局
上部施工: 川崎重工業
* 下部施工: 白石基礎工事

この橋は、3径間連続鋼箱桁橋という構造形式を採用しており、総鋼重は342トンに達します。昭和42年に竣工し、翌年から供用が開始されました。建設は東京電気通信局と東京都水道局が主体となり、川崎重工業が上部構造、白石基礎工事が下部構造を担当しました。

2009年には、耐震補強工事が実施され、地震に対する安全性が向上しています。

位置関係

蔵前専用橋は、隅田川に架かる他の橋梁とも密接な関係にあります。上流側には厩橋、蔵前橋があり、下流側には隅田川橋梁、両国橋が位置しています。

関連事項

同様の専用橋として、NTT十三専用橋や多摩川専用橋などが存在します。これらの橋も、通信ケーブルや水道管などのインフラを支える重要な役割を担っています。

蔵前専用橋は、一般には目に触れる機会の少ない橋ですが、現代社会を支える通信インフラと都市機能を維持するために、重要な役割を果たしています。

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