流れ星 (スピッツの曲)

スピッツの楽曲「流れ星」は、彼らの20枚目のシングルとして1999年4月28日にポリドールからリリースされました。この楽曲は、スピッツがアマチュア時代からライブで演奏していたもので、ファンにとっては馴染み深い一曲でした。実は、2ndアルバム『名前をつけてやる』（1991年）のレコーディング候補にも挙がっていたものの、当時は見送られていました。その後、1996年に辺見えみりへの提供曲としてシングルリリースされ、彼女の2ndアルバムのタイトルにもなりました。このアルバムには、スピッツのカバー曲も収録されており、当時からファンの間では話題となっていました。

1999年、未アルバム化のシングルのカップリング曲を集めたスペシャルアルバム『花鳥風月』に、新録曲として「流れ星」が収録されることになりました。この際には、プロデューサーにムーンライダーズの白井良明、エンジニアには佐藤雅彦を迎え、パフィーに提供した「愛のしるし」と共にセルフカバー・レコーディングが行われました。しかし、マスタリング直前にメンバーがサウンド面に不満を感じたため、急遽別のエンジニアである田中信一によって再ミックスされるというエピソードも。アルバム発売の翌月には、8thアルバム『フェイクファー』（1998年）収録曲「エトランゼ」のリミックスバージョンと、「愛のしるし」の1998年のライブテイクをカップリングした、初の3曲入りシングルとしてシングルカットされました。

「流れ星」は、1999年から2004年にかけてニッポン放送で放送されたラジオ番組『田中麗奈ハートをあげるっ』のエンディングテーマとしても使用されました。PVの監督は、後に映画『桐島、部活やめるってよ』を手掛ける吉田大八が務めており、映像面でも注目を集めました。

シングル「流れ星」には、以下の3曲が収録されています。

1. 流れ星
- 作詞・作曲：草野正宗、編曲：白井良明、スピッツ&クジヒロコ
- 収録アルバム：『花鳥風月』、『CYCLE HIT 1997-2005 Spitz Complete Single Collection』

2. エトランゼ (TANAYAMIX)
- 棚谷祐一によるリミックス音源。オリジナルバージョンは1分半程度でしたが、このリミックスバージョンは8分27秒と大幅に長くなっています。三輪テツヤもギターを追加で演奏しています。オリジナル8cmシングルではCD本体に歌詞が記載されていましたが、このバージョンはアルバムには未収録です。
- オリジナル音源収録アルバム：『フェイクファー』

3. 愛のしるし (LIVE '98 version)
- 全国ツアー「SPITZ JAMBOREE TOUR '98 “fake fur”」の、1998年11月15日赤坂BLITZ公演でのライブテイクを収録。ライブバージョンでは、少し歌詞が少なくなっています。このバージョンもアルバム未収録です。
- スタジオ音源収録アルバム：『花鳥風月』

「流れ星」のレコーディングには、以下のミュージシャンが参加しました。

• - 草野マサムネ：ボーカル、アコースティックギター
• - 三輪テツヤ：ギター
• - 田村明浩：ベースギター、Fender VI
• - 﨑山龍男：ドラムス
• - クジヒロコ：キーボード

この楽曲は、スピッツの音楽性の幅広さを示すとともに、彼らの音楽活動における重要なターニングポイントとなった一曲と言えるでしょう。

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