流山児祥

流山児 祥について

流山児 祥（本名：藤岡 祥二）は、1947年11月2日生まれの日本の俳優、声優、演出家、プロデューサーです。彼は流山児★事務所を主宰し、芸術監督としても知られています。また、一般社団法人日本演出者協会の理事長を務め、地域交流を推進する活動にも力を入れています。彼は特に九州、四国、東北の演劇人との交流活動に積極的です。

幼少期と学歴

流山児氏は熊本県荒尾市にて、炭鉱夫の次男として生まれ、1960年に三池闘争の現場に立ち会ったことで、早くから社会運動に触れました。その後、父の転職に伴い、1962年には上京し、千葉県流山市に移住しました。中学、高校時代は映画研究に情熱を注ぎ、映画監督を夢見ていましたが、最終的には演劇に魅了され、演劇部へ入部しました。千葉県立東葛飾高等学校を卒業後、青山学院大学経済学部に進学し、在学中には演劇研究部に所属し、様々な著名な劇作家の作品に出演しました。

演劇活動のスタート

大学在学中に1968年の青山学院大学学園紛争に参加し、副議長を務めたことがきっかけで、演劇活動へ本格的に取り組む決意を固めました。1967年からは唐十郎が主宰する劇団状況劇場や鈴木忠志が主宰する劇団早稲田小劇場に所属し、1970年には自ら劇団「演劇団」を設立しました。若き演劇集団として、数多くの音楽劇を上演し、寺山修司との交流も始まりました。

演劇団としての活動

演劇団によるサポートのもと、約40作品の音楽劇を製作しました。さらに、全国各地での公演活動や名古屋演劇人との交流を通じて、地域に根付いた演劇活動を展開し続けました。1979年には「夢の遊眠社」の野田秀樹との出会いを機に新作の依頼を受け、演劇界における新たな挑戦を始めました。

大学生活と留学

1980年にはアメリカに遊学し、ニューヨークの演劇実験室での作品に触れたり、寺山修司に新作依頼を行った。1984年に流山児★事務所を設立し、旗揚げ公演を実施しました。以降も数多くの作品を上演し、同時に文化庁の芸術家在外研修員として2012年にはロンドンに留学しました。

シニア演劇運動の先駆者

1997年には早稲田を活動拠点とし、中高年劇団「楽塾」を結成、さらには高齢者を中心とした「パラダイス一座」を発足しました。シニア層の演劇運動を先導し、多様な世代との交流を大切にしています。

国内外での受賞歴と評価

流山児氏は1999年から毎年海外公演を行い、国内外からの多数の評価を得ています。近年ではエジンバラフリンジに参加し、高評価を受けた他、日本や海外の演劇祭でも数々の賞を受賞しています。彼の演出作品には『狂人教育』や『ユーリンタウン』などがあり、特にそのエネルギッシュな演出が評価されています。

代表的な演出作品と著作

流山児氏の演出作品は300本を超え、特に『義賊☆鼠小僧次郎吉』などは国際的にも高く評価されています。また、著作もあり演劇の発展に寄与しています。

流山児祥は、現代日本の演劇界における重要な存在であり、様々な活動を通じて次世代に演劇の魅力を伝え続けています。

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