浄土宗西山深草派

浄土宗西山深草派について

浄土宗西山深草派（じょうどしゅう せいざんふかくさは）は、浄土宗の一派であり、京都市中京区の誓願寺をその総本山としています。本派の信仰の中心は、阿弥陀如来にあります。浄土宗の教義を基に構成されており、浄土三部経を重要な教典としています。

歴史の背景

この宗派の起源は、浄土宗の開祖である法然上人の弟子である西山上人証空にさかのぼります。証空は自己の教えである西山義を広め、これにより浄土宗西山派が誕生しました。やがて、浄土宗内でも大きな派となり、知恩院の浄土宗鎮西派に次ぐ勢力を持つに至りました。

深草派は西山派の流れを組む一派で、証空の弟子である立信（円空）によって発展しました。立信は、深草流の信仰を新たに創造し、誓願寺や真宗院を設立しました。これにより、西山義や深草流の教えを広める基盤を作り上げていきました。

教線の拡大

1385年には、尭雲龍芸が愛知県の三河地方に檀林法蔵寺を開くことになりました。このように、西山深草派の信仰は愛知県東部にも広がり、地域の人々に受け入れられています。

さらに、1870年に浄土宗鎮西派と浄土宗西山派が統一されましたが、1876年の分裂によって浄土宗西山派は複数の本山を持つ形が整えられました。この際、誓願寺は北本山として位置づけられ、教団の仕組みが確立されました。

20世紀の変遷

1919年、教義や方針の違いから、浄土宗西山派は三つの派に分かれました。それぞれの総本山が誓願寺や光明寺、禅林寺に定められており、それぞれが独自の教えを展開していくことになります。この三つの派は「西山三派」として知られています。

1941年には再度統合されましたが、戦後の1948年にまた三つに分裂し、浄土宗西山光明寺派という新たな名称も生まれました。1951年には深草浄土宗が分派しましたが、1966年に再合流を果たし、「宗教法人浄土宗西山深草派」として新たに設立されました。

現在の状況

新しい宗教法人浄土宗西山深草派は、京都市中京区に位置しており、総本山である誓願寺を拠点としています。近年、運営のリーダーシップにも変化があり、2013年には宗務総長が交代しました。現在も誓願寺の活動を通じて教えを広め、信者たちの信仰心を深めることを目指しています。

公式情報

詳細な情報や活動については、浄土宗西山深草派総本山誓願寺の公式ホームページを参照してください。

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