浄法寺バイパス

浄法寺バイパス

浄法寺バイパスは、岩手県道6号二戸五日市線の一部を構成するバイパス道路で、二戸市の浄法寺町地区における交通状況の改善に大きく貢献しています。

概要

当初の計画では、全線にわたって幅3.5mの歩道を設置する予定でしたが、コスト削減のため、2006年（平成18年）に歩道設置区間が1.2km、幅が2.5mに縮小されました。これは、バイパス建設における経済的な制約と、地域住民のニーズとのバランスを考慮した結果と言えます。

路線データ

全長: 3.6km
起点: 岩手県二戸市浄法寺町漆沢上前田（八戸自動車道浄法寺インターチェンジ、岩手県道210号一戸浄法寺線交点付近）
終点: 二戸市浄法寺町滝見橋
車道幅員: 6.5m

このバイパスは、八戸自動車道からのアクセスを向上させ、地域間の移動をスムーズにすることを目指しています。

歴史

2012年（平成24年）3月26日 - 土地収用法に基づく事業認定が告示されました。これは、事業を進める上で必要な土地の取得に関する法的な手続きが開始されたことを意味します。
2015年（平成27年）9月19日13時 - 全線が開通し、供用が開始されました。長年の計画と建設期間を経て、地域住民の期待に応える形で開通しました。

路線状況

主要地方道である二戸五日市線は、二戸市と八幡平市を結ぶ重要な幹線道路であり、岩手県地域防災計画において緊急輸送路に指定されています。災害時には、物資の輸送や避難経路としての役割が期待されています。また、安比高原スキー場をはじめとする観光ルートとしての役割も担っており、観光客の移動をサポートしています。さらに、八戸自動車道の代替道路としての機能も果たしており、高速道路が利用できない場合の迂回路として利用されています。

しかしながら、浄法寺町域においては、道路の幅が狭く、線形も不良であるため、見通しが悪い箇所が多く存在していました。また、歩道も未整備であったため、歩行者の安全が確保されていない状況でした。冬季には、スキー場へ向かう車で交通量が増大し、積雪によってさらに道路の幅が狭くなるため、安全で円滑な交通が阻害されていました。

これらの問題を解決するため、1996年度（平成8年度）よりバイパス事業が開始されました。しかし、迂回路が既に整備されているにもかかわらず、山間に新たな道路を建設することに対して反対意見も多く、用地買収は難航しました。それでも、関係者の努力によって事業は進められ、2015年9月19日に全線が開通しました。

浄法寺バイパスの開通によって、交通の円滑化、安全性の向上、地域経済の活性化などが期待されています。地域住民の生活を支えるとともに、観光客にとっても利用しやすい道路となることが期待されています。

関連項目

岩手県の県道一覧

外部リンク

岩手県 県土整備部 道路建設課

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