浅利勝頼

浅利勝頼は、戦国時代から安土桃山時代にかけて生きた武士です。

比内浅利氏は、出羽国比内郡を拠点とした国人であり、甲斐源氏の流れを汲む一族です。甲斐国八代郡浅利郷に拠った浅利氏の庶流にあたります。

浅利勝頼は浅利則頼の子として生まれました。兄である則祐との間に確執が生じ、永禄5年（1562年）には、長年の宿敵であった檜山安東氏と密かに連絡を取り、裏切り行為に及びました。その結果、兄・則祐は自害に追い込まれました。

兄の死後、勝頼は浅利氏の当主として家督を継承しました。それまで使用していた支城に加え、新たに大館城を築き、北方の守りを固めるため、城下には独鈷衆を配置して町割りを行いました。この独鈷衆の配置は、大館の町を軍事的な拠点として強化する意図があったと考えられます。

しかし、天正10年（1582年）、檜山安東氏に宴席に招かれた際、勝頼は暗殺されました。これにより、比内浅利氏は瓦解し、その勢力は衰退しました。浅利勝頼の死は、比内浅利氏の歴史における大きな転換点となりました。

浅利勝頼は、一族の内紛と外部勢力との関係の中で、その生涯を終えました。彼の死は、比内浅利氏の終焉を招き、戦国時代の地方勢力の興亡を示す一例として、歴史に名を残しています。

もう一度検索