浜口浜村

浜口浜村：小学校からの同級生が築き上げた笑いの軌跡

2015年12月14日、マセキ芸能社に所属していたお笑いコンビ・浜口浜村は解散しました。愛知県出身の浜口祐次さんと浜村孝政さん、2人は小学校からの同級生。浜村さんが小学3年生頃から漠然とお笑い芸人を目指し、親友である浜口さんを誘い続けたことがコンビ結成のきっかけでした。高校卒業後、それぞれの進路に迷っていた2人でしたが、浜村さんの誘いを機に、名古屋NSCに入学。4年間もの間、ネタ見せに合格できず通い続けました。

2008年8月、名古屋吉本を退社し、東京へ進出。翌年からマセキユースに所属し、2014年にはマセキ芸能社へと移籍しました。2011年には無期限の休養期間を経て復帰。2014年の「THE MANZAI」では、認定漫才師50組に選ばれる快挙を成し遂げました。それ以前の大会では、1回戦敗退や2回戦敗退を経験していただけに、この選出は彼らの努力と実力の証と言えるでしょう。

浜口浜村の漫才は、シュールなやりとりと、物語のようなストーリー性、そして感動を呼び起こす展開が特徴でした。「5・4・3・2・1、ドカーン」といった数字を使ったネタや、浜村さんが浜口さんの改名を提案する場面など、独特の笑いを生み出していました。漫才のステージ上では、コンビ名とは逆に浜口さんが右側、浜村さんが左側に立つという演出も彼らの個性の一つでした。

彼らは数々のテレビ番組やラジオ番組に出演。日本テレビ『ぐるナイ』、テレビ朝日『笑う新撰組』、NHK『オンバト+』、BSフジ『イチオシ大予想TV「馬キュン!」』など、幅広い番組でその笑いを披露しました。インターネットテレビ番組『ニコジョッキー』では自身の番組『浜口浜村のしにそうでしなない』を配信し、親しみやすいキャラクターと高い人気を獲得しました。

ライブ活動も盛んに行っていました。マセキ芸能社の定期ライブ『パンキッシュガーデン ライラックブルー』、マセキユースによる月イチ漫才ライブ『空飛ぶサンパチ』、K-PRO主催のライブ『新宿GO!GO!LIVE』など、数多くのステージに立ちました。さらに、三四郎、ドリーマーズとの合同ライブや、自身の単独ライブ、トークライブも開催。自主制作ライブでは、漫才、人形劇、街を清掃する企画など、多様な試みで観客を魅了しました。DVD『ダイナマイト関西2014 ～全日本大喜利選手権～ ゴチャゴチャ言わんと誰が一番おもろいんか決めたらええんや』にも浜村さんが出演しています。

ゴッドタンの企画「この若手知ってんのか!? 2013秋」では、「華はないけど実力はピカイチな芸人（非よしもと）」部門で5位にランクイン。実力派コンビとして高い評価を得ていました。

2015年12月14日、マセキ芸能社主催のライブ『ライラックブルー』で、ツィンテルとともに解散を発表。惜しまれつつ、約7年間の歴史に幕を閉じました。浜村さんはピン芸人として「浜村凡平太」として活動を続けています。浜口浜村が残した笑いは、多くの人々の記憶に刻まれています。彼らが培ってきた独特の芸風と、コンビとして築き上げた信頼関係、そして持ち前の個性を生かした活動は、お笑い界に貴重な足跡を残したと言えるでしょう。解散後も、それぞれの場所で活躍する2人の未来に期待したいです。

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