浜本万三

浜本 万三（はまもと まんそう）

浜本万三は1920年9月9日に広島県尾道市で生まれ、日本の著名な政治家として知られる。彼は2008年1月21日に87歳でこの世を去るまで、労働運動や国政において多大な貢献を果たした。彼の位階は従三位、勲等は勲一等である。

学歴と初期の経歴

浜本は向東高等小学校を卒業後、広島電気（現在の中国電力）に入社し、ここで労働運動に身を投じる。彼は日本電気産業労働組合広島県支部の委員長や、広島県労働組合会議の議長といった役職を歴任し、労働者の権利向上に尽力した。

政界入り

1974年の第10回参議院議員通常選挙に日本社会党から立候補し、見事初当選を果たす。以降、彼は通算で18年間にわたり国政に身を投じることとなる。この期間には2回の落選も経験したが、彼の政治的活動は厚く記憶されている。特に、彼は社会党右派の系譜に連なる政権構想研究会に所属し、社会党の中で重要な役割を果たした。

在任中は、社会党の参議院議員会長や、参議院社会労働委員長など、多くの要職を歴任。このような経歴を通じて、彼は参院社会党をまとめ上げる存在として知られるようになった。

労働大臣としての功績

彼のキャリアの中で、特に1993年に制定された社会党シャドーキャビネットの一環として、労働大臣に就任。1994年に発足した村山内閣でも労働大臣を務め、彼は特に被爆者援護法の制定に尽力した。これは彼自身が被爆地の政治家としての立場を生かしたもので、長年の悲願ともいえる重要な施策であった。

政界引退とその後

浜本は1995年の第17回参議院議員通常選挙には出馬せず、政界を引退することとなる。しかし、政界から退いた後も彼の存在は続いていた。1996年には社会民主党が結成され、社民党広島県連合の顧問に就任。さらに、同年には勲一等瑞宝章を受章し、その功績が認められることとなる。

2007年の広島市長選挙では、社会民主党出身の現職である秋葉忠利ではなく、広島市議会議員の大原邦夫を支援した。

最期の時

浜本万三は2008年1月21日、多臓器不全によって広島市内の病院で逝去した。87歳という短い人生ではあったが、多くの人々に影響を与え続けた。彼の叙従三位という名誉は、彼が日本の政治シーンにおいて与えた影響の大きさを物語っている。

著書

彼の思い出を綴った著書『花は想う人の側に咲く　浜本万三回顧録』が2009年に広島大学文書館の編纂によって発表された。この回顧録には、彼の人生と政治観が色濃く反映されている。

関連項目

• - 松本賢一: 1974年まで広島県選出・社会党所属参議院議員
• - 藤田進: 1983年まで広島県選出・社会党所属参議院議員

浜本万三の軌跡は、日本の労働政策や政治の歴史の中で重要な位置を占めており、彼の貢献は今後も語り継がれることだろう。

もう一度検索