浜田千穂

浜田千穂：レスリング界の強豪、その軌跡と実績

浜田千穂（はまだ ちほ）は、1992年11月17日生まれ、神奈川県出身の女子レスリング選手です。55kg級を主戦場としており、身長160cmと小柄ながらも、その実力は国内外で高く評価されています。2015年に日本体育大学体育学部を卒業し、2016年7月1日からはキッコーマンに所属しています。

幼少期から才能を開花

レスリングを始めたのは小学生時代。元プロレスラーの高田延彦が主宰する髙田道場に所属し、全国少年少女レスリング選手権大会で優勝を果たしました。その後、ゴールドキッズに移籍し、元世界チャンピオンの成國晶子氏の指導を受けると、その才能はさらに開花。橘中学校2年生時には全国中学生選手権46kg級とアジアカデット選手権43kg級で優勝、3年生時には全国中学生選手権52kg級とクリッパン女子国際大会で優勝という輝かしい成績を収めました。

高校・大学での躍進

2008年に日本工大駒場高校に進学後も、浜田選手の快進撃は続きます。1年生でジュニアオリンピックとアジアカデット選手権を制覇、3年生時にはジュニアクイーンズカップ55kg級で優勝を飾りました。2011年には日本体育大学に進学し、1年生でアジアジュニア選手権と全日本学生選手権で優勝、2年生ではジュニアオリンピック優勝、アジアジュニア選手権2連覇と、世代別大会で圧倒的な強さを見せつけました。

シニアの大会でもその実力は発揮されます。全日本選抜では、有力選手である吉田沙保里選手や村田夏南子選手が出場していなかったとはいえ、見事に優勝。全日本学生選手権では、昨年に続いて坂上嘉津季選手を破り2連覇を達成しました。さらに、世界ジュニアでは、本来出場予定ではなかったものの、急遽出場が決まると、1階級上の59kg級で優勝するという快挙を成し遂げました。全日本レスリング選手権大会では、決勝で村田選手に敗れたものの、その実力は十分に証明されました。

代表としての活躍と世界制覇

大学3年生時には、全日本選抜で吉田沙保里選手に敗れ3位、全日本学生選手権では3連覇を達成。全日本レスリング選手権大会では、準決勝でそれまで勝てなかった村田選手に勝利したものの、決勝で吉田選手に敗れます。それでも、浜田選手の強さは際立っており、スロースターターながらも吉田選手に匹敵する高速タックルは、大きな武器として知られていました。

大学4年生になると、全日本選抜55kg級で優勝し、世界選手権代表に選出。世界学生選手権とFILAゴールデングランプリでも優勝を飾り、世界選手権では決勝でロシアのイリーナ・オルゴノワ選手に逆転勝ちし、見事優勝を果たしました。2015年のワールドカップでも優勝し、名実ともに世界のトップアスリートとなりました。

階級変更と新たな挑戦

2016年には58kg級に階級を上げ、全日本選抜では優勝しましたが、全日本レスリング選手権大会では決勝でオリンピックチャンピオンの川井梨紗子選手に敗れました。その後も、全日本選抜や全日本レスリング選手権大会で上位入賞を果たし、常に高いレベルで活躍を続けています。

主な戦績

2001年：全国少年少女レスリング選手権大会 優勝（28kg級）
2002年：全国少年少女レスリング選手権大会 優勝（30kg級）
2006年：アジアカデット選手権 優勝（43kg級）
2006年：全国中学生選手権 優勝（46kg級）
2007年：全国中学生選手権 優勝（52kg級）
2008年：クリッパン女子国際大会 カデットの部 優勝
2008年：ジュニアオリンピック カデットの部 優勝
2008年：アジアカデット選手権 優勝
2010年：ジュニアクイーンズカップ ジュニアの部 優勝
2010年：アジアジュニア選手権 優勝
2011年：アジアジュニア選手権 優勝
2011年：全日本学生選手権 優勝
2012年：ジュニアオリンピック 優勝
2012年：アジアジュニア選手権 優勝
2012年：全日本選抜 優勝
2012年：全日本学生選手権 優勝
2012年：世界ジュニア 優勝
2014年：全日本選抜 優勝
2014年：世界学生選手権 優勝
2014年：FILAゴールデングランプリ 優勝
2014年：世界選手権 優勝
2016年：全日本選抜 優勝（58kg級）

浜田千穂選手は、その卓越したレスリング技術と精神力で、今後も数々の大会で活躍することが期待される選手です。

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