海の公園

海の公園（うみのこうえん）

海の公園は、神奈川県横浜市金沢区に所在する都市公園であり、横浜市がその管理運営を行っています。この公園は、金沢地先埋立事業の一環として整備され、横浜市唯一の海水浴場を持つ貴重な海浜公園となっています。公園内にはさまざまな施設が整備され、市民や観光客に楽しんでもらえるような環境が提供されています。

施設の整備と特徴

公園内の海水浴場は、対岸の千葉県富津市から運搬された砂を使用しており、海底に約5年間仮置きされた後、海浜として整備されました。さらに、能見台の整備中に発生した土を埋め立てに利用し、自然環境との調和を図っています。また、八景島駅近くの海岸では、安山岩を使用して磯遊びが楽しめるエリアが設けられています。

潮干狩りは、敷地内で楽しむことができ、特にアサリやマテガイ、シオフキなど多様な貝類が採取可能です。これらの貝は人工海浜に自然に生息するようになったもので、利用者は特に料金を支払うことなく楽しむことができます。ただし、採取されたアサリが業者や飲食店に流通することが問題視され、メディアでも注目されることがあります。

2023年度には、金沢区の横浜検疫所が中区に移転するに伴い、登録有形文化財である旧長濱検疫所一号停留所の建物を公園内に移築する計画が進行中です。

公園の沿革

公園のもともとの歴史は1970年代にさかのぼります。この時期、金沢地区の埋立事業が進行し、その結果として広大な砂浜が整備されることになりました。

• - 1980年: 砂浜が暫定オープン
• - 1988年7月2日: 「横浜市海の公園海水浴場」が正式にオープン
• - 1989年7月5日: 金沢シーサイドラインが開通、海の公園南口駅と柴口駅が設置
• - 1997年4月: バーベキュー場が完成
• - 1998年: なぎさ広場が完成
• - 2009年7月: ビーチバレーコートが完成
• - 2010年10月: 横浜市臨海環境保全事業団が横浜市緑の協会に合併
• - 2014年9月5日: デング熱の発症による一部立ち入り制限

施設の概要

公園内には、約1キロメートルにわたる砂浜が広がり、満潮時には60メートル、干潮時には200メートルの幅を持ちます。管理センターや休憩所が整備されており、訪れる人々に快適な環境が提供されています。また、なぎさ広場にはティフトン芝のグラウンドがあり、横浜スポーツ&カルチャークラブ（Y.S.C.C.横浜）の練習場として利用されています。

イベント

公園では、金沢まつり花火大会をはじめとする多くのイベントが開催され、地域の文化や伝統を感じる機会が提供されています。アサリサミットや芸術祭、1月にはどんど焼きなど、四季折々のイベントが訪問者を魅了しています。

アクセス

公園へのアクセスは、金沢シーサイドラインの八景島駅、柴口駅、南口駅から徒歩わずか数分です。また、自動車でのアクセスも便利で、横浜横須賀道路や首都高速湾岸線から近接しており、駐車場も完備されています。

周辺施設

公園周辺には、横浜・八景島シーパラダイスや野島公園、また漁港など多様な観光スポットが存在します。このため、訪問者は公園での活動だけでなく、周辺でのレクリエーションも楽しむことができます。

海の公園は、都会の中で自然に触れ合える貴重な場所として、多くの人々に親しまれ、多様なレクリエーションを楽しむことができるように整備が進められています。

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