海上自衛隊呉史料館

海上自衛隊呉史料館（てつのくじら館）

海上自衛隊呉史料館、通称「てつのくじら館」は、広島県呉市にある独特の魅力を持つ歴史的施設で、一般公開は2007年4月5日から行われています。この館は、海上自衛隊の活動や歴史を広く紹介することを目的としており、特に入館料が無料であるため、訪れる人々に優しい施設となっています。

展示内容

館内は、海上自衛隊の歴史から装備品まで多岐にわたる展示が行われており、1階では自衛隊の誕生からの歩みや重要な出来事について紹介されています。2階部分には、機雷の危険性や掃海艇の重要な役割が焦点を当てられており、3階では潜水艦に関する展示が目を引きます。これらの展示は、実物や模型、絵画、映像を通して視覚的に理解しやすく表現されています。

目玉展示：潜水艦「あきしお」

特筆すべきは、国内初の実物の潜水艦を屋外で展示している点です。この潜水艦は、海上自衛隊で就役していた「ゆうしお型潜水艦」の「おきしお」（SS-579）で、2004年3月に除籍された後、展示のために特別に改修されました。2006年9月には、博物館の建設中に搬入される様子がメディアで広く報じられ、多くの関心を集めました。

展示されている「あきしお」には、来館者が艦内に入ることができますが、見学可能なエリアは発令所がある甲板のみであり、艦内の移動には制限がかかっています。防諜のため、船殻や装備品には偽物が使用される部分もありますが、訪れた人々には実際に潜水艦の雰囲気を体験する貴重な機会となっています。

所在地とアクセス

呉史料館は、広島県呉市宝町5-32に位置し、その周辺には呉市海事歴史科学館（大和ミュージアム）や、北側にはショッピングモールのゆめタウン呉があります。

電車でのアクセス

JR呉線の呉駅からは、ペデストリアンデッキを利用し徒歩約5分で到着します。ゆめタウン営業時間内においては、館へと直通する通路が開放されているため、便利に行き来することが可能です。

車やバイクでのアクセス

自家用車やバイクでのアクセスについても情報は豊富です。岡山や福山方面からは、山陽自動車道を経由し、阿賀インターチェンジから国道185号経由で到着できます。山口や広島方面からも、適切な道路を使ってスムーズに訪れることができます。さらに、松江や三次方面からも複数のルートが用意されており、さまざまな方向からポイントへのアクセスが容易です。

休館と関連施設

特に注目すべき出来事としては、2020年2月28日から6月21日の間に新型コロナウイルス感染症対策として休館が行われたことがあります。

また、呉市周辺には関連する施設も多く、海上自衛隊佐世保史料館や鹿屋航空基地史料館が存在しています。

海上自衛隊呉史料館は、自衛隊の歴史を知るうえで欠かせない場所であり、未来の世代に向けた教育の一環としても重要な役割を担っています。

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