海軍兵学校 (アメリカ合衆国)

アメリカ合衆国海軍兵学校（USNA）

アメリカ合衆国海軍兵学校（United States Naval Academy、略称USNA）は、アナポリスに位置し、アメリカ海軍および海兵隊の士官を育成するための教育機関です。この学校は1845年に設立され、海軍士官の養成を目的とした国内初の陸上教育機関となりました。

学校の歴史

設立当初は、アナポリスではなく、別の場所から始まりましたが、1850年に今の地に移転しました。それ以前はアメリカ陸軍の駐屯地があった場所です。また、南北戦争の際には一時的にロードアイランド州のニューポートに移転しましたが、1865年には再びアナポリスに戻りました。しばらくの間、海軍大学校はニューポートに残り、現在も教育を続けています。

入学条件とカリキュラム

海軍兵学校に入学するためには、17歳から23歳までの未婚者であることが求められます。設立当初は男性専用でしたが、1976年からは女性の入学も許可され、多様性が進みました。入学した学生は「ミジップマン」（士官候補生）と呼ばれ、通常は4年間の訓練を受けた後、少尉に任官します。卒業生の多くはアメリカ海軍または海兵隊において少なくとも5年間勤務することが求められていますが、陸軍や空軍、沿岸警備隊に参加することも可能です。

さらに、外国の留学生も受け入れており、彼らは母国の軍隊に入隊することが一般的です。日本の海上自衛隊からも教官が派遣されており、相互の教育支援が行われています。

主な卒業生

歴史的に見ても、海軍兵学校の卒業生には多くの著名な軍人や政治家がいます。軍人としては、フレデリック・アッシュワース（原子爆弾を投下したB-29ボックスカーの将校）、チェスター・ニミッツ（第二次世界大戦時の有名な艦隊司令官）などがいます。政治家では、ジミー・カーター（第39代アメリカ合衆国大統領）やリチャード・アーミテージ（国務副長官）もこの学校の卒業生です。また、宇宙飛行士や著名な学者も多く輩出しています。

日本との関係

日本においても、この海軍兵学校とのつながりは深いです。1868年には、日本人学生の受け入れが開始され、以後多くの学生が卒業しました。著名な卒業生には、海軍大佐となった国友次郎や、海上自衛隊幹部学校の卒業生である北川敬三などがいます。

まとめ

アメリカ合衆国海軍兵学校は、単に士官を育成する場ではなく、国際的な教育機関としても重要な役割を果たしています。海軍の教育においては常に最前線に立ち続け、今後ますます多様化する国際社会に貢献していくでしょう。

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