淀古城

淀古城の歴史と概要

淀古城（よどこじょう）は、京都府京都市伏見区納所に位置する日本の城で、かつて重要な商業地であった「淀」の中心に築かれました。淀古城は、木津、桂、宇治の三川が合流する地点の北岸に立地し、三方を川に囲まれた自然の要害としての特性を持っています。

歴史的背景

淀古城の初見は書物『東院年中行事』に記されており、文明10年（1478年）8月1日には、山城の守護代である遊佐弾正の僕であった神保与三佐衛門が淀へ入部した際に言及されています。この時期、畠山政長が応仁の乱における防衛拠点を勝竜寺城から淀古城へと移したと考えられています。

明応2年（1493年）以降、細川家が山城を掌握し、城はその後守衛されるようになりました。淀古城は摂津と河内の要所として利用され、その地位を確立していきました。

新たな争いの始まり

1504年、城は赤沢朝経と細川政元の対立によって戦火に巻き込まれます。細川政元指導の下、数多くの武士が淀古城の攻防に関与しました。この戦では、神保与三佐衛門が城主の一人であり、彼の下で唯八人の兵が籠城し、数度の攻城が行われました。

最終的に、淀古城は細川軍の手に落ち、以降この城を巡る争いはさらに熾烈を極めました。戦乱の時代、この城は数回にわたり主を変え、戦略的意味合いを持ち続けました。その混乱の中で、可愛らしい鶴松が生まれましたが、その短い人生を持って亡くなりました。

二度目の戦闘と変遷

ついで1573年、信長と対立する足利義昭が反旗を翻し、淀古城は再び戦の舞台となりました。この時期、岩成友通が城を防衛するために立て篭もりましたが、織田軍に果敢に攻撃され、激しい戦闘が繰り広げられました。

1582年の本能寺の変の後、明智光秀によって城の改修が行われ、秀吉と光秀の間でも戦略的に活用されることになりました。その後、秀吉の弟豊臣秀長が再び城を手直しし、彼の側室の茶々がこの城に住むようになりました。彼女は「淀殿」と呼ばれるようになり、ここに子供を授かるなど、その名は歴史に名を残します。

現代における淀古城の遺構

淀古城は、かつて軍事的、商業的な拠点として機能し、周囲には魚市場や集荷市場も存在していました。現在では城の跡地は宅地や学校などに利用されていますが、周辺には石碑や地名が残されており、かつての姿を偲ぶことができます。古城のバス停跡などもあるため、その背景を知ることができます。

アクセス

淀古城へのアクセスは、京阪電車本線の淀駅から徒歩約10分と便利です。車を利用する際は、京滋バイパスの久御山淀ICを利用し、周辺道路を通るのが一般的です。ただし、近隣に駐車場はないため、公共交通機関での訪問が望ましいでしょう。

淀古城は、数多くの歴史的事件の舞台であり、今でも多くの人々にとって興味深いスポットとなっています。その歴史を訪れることで、新たな発見があるかもしれません。

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