深層水体験施設 タラソピア

深層水体験施設タラソピアについて

富山県滑川市中川原に位置していた滑川市立の深層水体験施設、タラソピアは、1998年10月1日に世界初の深層水体験施設としてオープンしました。愛称である『タラソピア』は、同年5月1日に決定されました。指定管理者制度のもと、株式会社ウェーブ滑川によって管理・運営されていましたが、2023年7月5日に閉館しました。

概要

タラソピアは、富山湾の海洋深層水を利用したタラソテラピー（海洋療法）を提供する施設でした。道の駅ウェーブパークなめりかわや、ほたるいかミュージアムに隣接しており、観光客にとってもアクセスしやすい立地でした。施設は鉄筋コンクリート造の地上2階建てで、営業時間も長く、リーズナブルな価格でエステなどを楽しむことができたため、地元住民だけでなく、近隣県や海外からの利用者も多く、美容と健康増進の施設として親しまれていました。

富山大学医学部や富山県衛生研究所が、タラソピアの海洋深層水浴によるリラクゼーション効果や皮膚への効果に関する研究を行い、その成果は学会で発表されています。水着やスイミングキャップ、バスタオルなどのレンタルも用意されており、手軽に利用できる点も魅力でした。また、ほたるいかミュージアム内には、日本海を眺めながらシーフード料理を楽しめるレストランもありました。

歴史

2015年には、滑川市議会がタラソピアの廃止を提言しましたが、当時の市長が存続させる方針を示しました。しかし、利用者数の減少と設備の老朽化が進み、更新に多額の費用がかかることから、2024年3月末に廃止されることが決定しました。その後、2023年6月には天井の一部が崩落する事故が発生し、安全面を考慮して臨時休館となり、そのまま前倒しで閉館となりました。

閉館後の計画

滑川市は当初、施設の活用策を検討していましたが、塩害による建物の腐食が深刻で、修繕に多額の費用がかかることが判明しました。そのため、2024年2月には建物を解体する方針が決定しました。跡地については、公民館連携方式の導入を視野に入れ、ほたるいかミュージアムなど周辺施設との一体的な整備が検討されています。

主な施設（閉館時）

1階
フロント
グッズ、水着販売コーナー
休憩コーナー
2階
フロント
ダイナミックゾーン（深層水を体感できる入浴施設）
ヒーリングゾーン

アクセス（閉館時）

鉄道：あいの風とやま鉄道線・富山地方鉄道本線 滑川駅より徒歩約5分
道路：北陸自動車道 滑川ICより約10分

タラソピアは閉館しましたが、その跡地がどのように活用されるのか、今後の展開が注目されます。

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