清川はやみ

清川 はやみ（きよかわ はやみ）

清川はやみは、元宝塚歌劇団の男役として知られる日本の舞台女優であり、特に月組副組長としての活動が印象に残る人物です。京都市出身で、同志社高等女学校を卒業した彼女は、1935年に宝塚歌劇団に入団しました。当時25期生としての彼女の入団時成績は104人中91位であり、初舞台は『ラ・ロマンス』という作品でした。

宝塚歌劇団での活躍は長年にわたり、特に1947年の舞台『南の哀愁』でのジョテファ役から始まりました。その後、彼女は数多くの舞台で多様な役柄を演じることで、個性的な男役としての地位を確立しました。1965年の『レインボー・タカラヅカ』では手品師役を演じ、1966年には『シンデレラ・イタリアーナ』のティスベ役で観客の心を掴みました。

彼女の代表作には、1968年の『千姫』での坂崎出羽守役や、1969年の『ラブ・パレード』でのリッツブルグ夫人役があり、これらの作品は彼女の演技力と魅力を存分に発揮したものです。また、1971年の『人魚姫』では祖母役を演じ、1974年の『虞美人』では殷通役を通じて多様なキャラクターを見事に演じてみせました。

1976年の『長靴をはいた猫』でのオノール大王役や、1977年と1978年に出演した『風と共に去りぬ』のミード博士役といった作品も、彼女の存在感を際立たせ多くのファンに愛されました。また、1978年には『隼別王子の叛乱』の麻奴役や、同年および1979年に新宿コマ劇場で上演された『遙かなるドナウ』のウェルナー役を演じるなど、幅広いジャンルの舞台に出演しました。

映画界にも足を踏み入れ、1957年には東宝の『太夫さんより 女体は哀しく』に出演するなど、舞台以外の作品でもその才能を発揮しました。1981年には宝塚歌劇団を退団し、長いキャリアを締めくくりました。

清川はやみは、宝塚歌劇団におけるさまざまな役柄の演技や、彼女自身の存在感で、ファンから愛され続けました。彼女の多彩な舞台経験は、後の宝塚歌劇団でも大きな影響を与え、今でも多くのファンに語り継がれています。

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