清水寺 (静岡市)

清水寺の紹介

清水寺（きよみずでら）は静岡市葵区に位置する高野山真言宗の寺院で、音羽山という山号を持ち、駿河三十三観音霊場の第19番札所でもあります。この寺院は千手観音菩薩を本尊としており、静岡県内の真言宗寺院の中でも特に重要な存在です。

寺院の概要と文化財

清水寺は美しい観音堂を有しており、こちらは静岡県指定の有形文化財に認定されています。また、鉄筋で建設された本堂、鐘楼、そして庫裏は国の登録有形文化財に指定されています。これらの建物は、寺院の歴史を物語っており、その景観は訪れる人々に深い感銘を与えます。観音堂には、信仰の対象である本尊が祀られており、多くの参拝者が訪れる理由となっています。

清水寺の歴史

清水寺の歴史は非常に古く、永正年間(1504年)に印融法印がこの地に檀林を開いたことから始まります。その後、1536年に今川氏輝が亡くなり、彼の遺命によって清水寺の建立が決定しました。この頃、京都から尊寿院大僧正道因が招かれ、寺院が本格的に開山されました。

その後、武田信玄による侵攻により1568年には伽藍が焼失するなど、多くの困難に直面しましたが、徳川家康がこの寺院に多大な支援を行い、特に1602年には朱印を与えて供養田や山林を寄進しました。これにより、清水寺は徐々に再建されていき、この時の家康の恩恵があって寺院は再び栄えました。

災害とその対応

清水寺はその後も幾度となく災害に襲われ、特に1854年の安政東海地震では境内の堂宇がほぼ崩壊しました。しかし、明治初期から昭和までの間に、都度修理や再建が行われ、この寺院の文化的価値を保つ努力が続けられました。例えば、1931年には中国風のデザインを取り入れた本堂が鉄筋で建立され、今日に至るまでその姿を保っています。

清水観音大祭

清水寺では毎年7月9日に清水祭が開催され、この日は特に多くの人々が訪れます。この日が「四万八千功徳日」とされ、参拝することで一生分の幸福を得られると伝えられています。この祭りには、家康が千手観音を寄進したことに由来する厄除けや開運の祈願が含まれており、さらには瓦職人たちの協力によって花火が上げられることが始まりとされ、多くの人々がその歴史を受け継いでいます。

アクセス

清水寺へのアクセスは、静岡鉄道の音羽町駅から徒歩わずか5分です。訪れる人々は、周囲の美しい自然とともに、寺院の静かな雰囲気を楽しみながら参拝をすることができます。清水寺は、歴史的な重要性に加えて、文化的な価値や精神的な安らぎを求める多くの人々にとって、訪れるべき場所となっています。

このように、清水寺は静岡市における重要な文化財であり、人々に愛されている寺院です。その存在は、地域の歴史や文化を知るための貴重な資源となっています。

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