清水潔 (ジャーナリスト)

清水 潔 - ジャーナリスト

概要

清水潔（しみず きよし、1958年生まれ）は東京都にルーツを持つ著名なジャーナリストであり、早稲田大学ジャーナリズム大学院の非常勤講師としても活動しています。彼は日本テレビの報道局に所属し、記者や特別解説委員としての役割を果たしてきました。

経歴

清水氏は1958年に東京都で誕生し、キャリアのスタートを新潮社の写真週刊誌「FOCUS」の編集部で切りました。その後、彼は犯罪事件に特化した記者として活動を開始し、大きな注目を集めました。特に、1999年に発生した埼玉県の『桶川ストーカー殺人事件』では、警察の捜査が始まる前に容疑者を特定し、その情報を関係機関に提供する手腕を見せました。この報道により、事件における多くの結末が変わるきっかけとなりました。

2001年には「FOCUS」が休刊となったのを機に、日本テレビへ移籍。その後、報道局で様々な役職を歴任し、取材した事件の背後に潜む真実の解明に尽力しました。特筆すべきは、2005年に強盗殺人犯をブラジルで直撃取材し、彼の存在を警察に通告したことです。この犯人は、日本初の代理処罰制度に基づいてブラジルで逮捕され、その後34年の禁錮刑が言い渡されました。

清水氏の取材の軸には、冤罪の問題があります。2007年から再開した北関東連続幼女誘拐殺人事件の取材では、当初有罪とされた受刑者が冤罪かもしれないという疑念を持ち、捜査の矛盾を追及し続けました。彼の継続した努力が実を結び、2009年に行われたDNA再鑑定によって受刑者の無罪が証明され、無事に釈放される結果となりました。

2010年からは「文藝春秋」で『私は真犯人を知っている』という題名のレポートを発表し、足利事件の真相に迫り、目撃者の証言を掘り起こしました。2011年には、彼が追及してきた真犯人のDNAが一致することが確認され、この件に関する取材が一層注目を集めました。

受賞歴

清水氏は、ジャーナリズムの領域で数々の賞を受賞しています。彼の功績は、警視総監感謝状や日本ジャーナリスト会議大賞、『足利事件報道』に対する日本民間放送連盟最優秀賞など多岐にわたります。

特に、2015年から展開されたNNNドキュメント「南京事件」シリーズは、ギャラクシー賞やJCJ賞など、10を超える賞を受賞し、大きな話題となりました。

著書

著作も数多く、代表作には『遺言：桶川ストーカー事件の深層』や『殺人犯はそこにいる』などがあります。また、2016年に発表された『殺人犯はそこにいる』は、「文庫X」として出版され、30万部以上の売上を記録。これにより、彼の取材活動が広く一般に知られるようになりました。

結論

清水潔は、警察や司法に対する鋭い視点から事件を追うことで、透明性と真実を追求し続けています。彼の功績は、ジャーナリズムの信頼性を確立するうえで重要な役割を果たしており、今後もその活動は注目されるでしょう。

もう一度検索