渕江村

渕江村（ふちえむら）

渕江村は、1889年（明治22年）から1932年（昭和7年）まで、東京府南足立郡に存在した村です。現在の足立区北部に相当し、具体的には保木間、東保木間、西保木間、竹の塚、保塚町、六月、東六月町、六町といった地域が含まれていました。

概要

渕江村は、かつて南足立郡の北部に位置していました。この地域は、かつて「渕江」という名称で、舎人周辺地域を除く足立区全体を指すこともありました。

村名の由来

村名は、その名の通り水辺に由来しています。渕江地域は、古代には遠浅の奥東京湾の沿岸に位置していました。その後、海退と土砂の堆積によって内陸化しましたが、しばらくの間は湿地や沼が点在する場所でした。「渕江」という名前が文献に初めて登場したのは、1397年（応永4年）の「渕江郷」でした。

渕江と淵江

「ふち」の表記には、「渕」と「淵」の2種類が存在し、公文書、公的機関発行の地図、歴史文献などでも混在して使用されています。足立区立渕江小学校、足立区立渕江第一小学校、足立区立渕江中学校などの施設名では「渕」の字が用いられていますが、校章や文献資料では「淵」と表記されていることもあります。この表記の揺れについては、どちらが正しいという厳密な定義はなく、「にっぽん」と「にほん」のように、慣用的にどちらの表記も認められています。ただし、施設名を示す場合は「渕」の字を用いるのが適切です。東渕江や東渕江村についても同様のことが言えます。

歴史

年表

1889年（明治22年）5月1日：市制町村制の施行により、保木間村（飛地は綾瀬村に編入）、竹塚村、六月村、伊興[[村]]の4か村が合併し、渕江村が発足しました。
1891年（明治24年）4月1日：伊興[[村]]が渕江村から分離し、花畑村の飛地を編入しました。
1932年（昭和7年）10月1日：千住町、西新井町、梅島町、舎人村、東渕江村、伊興[[村]]、江北村、綾瀬村、花畑村とともに東京市へ編入され、足立区となりました。

地域の歴史

渕江村は、その歴史の中で周辺の村々と合併や分離を繰り返し、最終的には東京市へと編入されました。この地域は、水辺に由来する名前を持ち、かつては湿地や沼が多く見られた場所でしたが、時代とともに都市化が進み、現在の足立区の一部となっています。

関連項目

東京都の廃止市町[[村]]一覧

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