渚滑線

渚滑線（しょこつせん）とは

渚滑線は、かつて日本国有鉄道（国鉄）が運営していた地方交通線です。北海道の紋別市と滝上町を結び、地域の足として利用されていました。1923年に全線が開業しましたが、国鉄の経営再建に伴い1985年に廃止され、その歴史に幕を閉じました。

路線の概要

管轄: 日本国有鉄道
区間: 渚滑駅 - 北見滝ノ上駅 (34.3km)
駅数: 12駅（駅7、仮乗降場5）
軌間: 1067mm
電化方式: 全線非電化
閉塞方式: 票券閉塞式
交換可能駅: 上渚滑駅
輸送密度: 398人（日/キロ）

運行形態

全線を通して運行する列車は、下りが7本、上りが6本でした。ほとんどの列車が紋別方面へ直通していましたが、朝には渚滑駅から上渚滑駅までを途中無停車で結ぶ列車も運行していました。

歴史

開業と延伸計画

渚滑線は、沿線の資源開発を目的として、軽便鉄道法に基づき計画されました。当初は、北見滝ノ上駅から西興部方面への延伸も計画されていましたが、石北本線の上川駅と接続する計画に変更されました。しかし、石北本線の建設が進むにつれて、上川-北見滝ノ上間の路線建設の意義が薄れ、結局、北見滝ノ上駅より先の延伸は実現しませんでした。

廃止へ

1980年に国鉄再建法が成立すると、渚滑線は第1次特定地方交通線に指定され、1985年4月1日に全線が廃止となりました。その後、路線は北紋バスのバス路線に転換されました。

年表

1923年（大正12年）11月5日：渚滑 - 北見滝ノ上間が開業。
1924年（大正13年）10月21日：濁川駅を新設。
1955年（昭和30年）12月25日：十六号線仮乗降場、上東仮乗降場、奥東仮乗降場、雄鎮内仮乗降場を新設。
1956年（昭和31年）5月1日：元西仮乗降場を新設。
1978年（昭和53年）12月1日：全線の貨物営業を廃止。
1981年（昭和56年）9月18日：第1次特定地方交通線として廃止が承認。
1985年（昭和60年）4月1日：全線廃止、バス路線に転換。

駅一覧

(接続路線は廃止時点のものです。)

渚滑駅
下渚滑駅
中渚滑駅
上渚滑駅
十六号線仮乗降場
上東仮乗降場
奥東仮乗降場
濁川駅
雄鎮内仮乗降場
元西仮乗降場
滝ノ下駅
北見滝ノ上駅

廃線後の状況

現在、渚滑線の代替として北紋バスが運行されています。バスの本数は、特に滝ノ上方面への便は、鉄道時代よりも増便されています。また、上渚滑までの区間便も運行されています。上川方面へは、紋別から高速バスが滝ノ上を経由して連絡しています。

脚注

外部リンク

国鉄＆ＪＲ北海道の廃線路線シリーズ「渚滑線」Japan's Abandoned Rail (The Syokotsu Line ) - YouTube - 鉄道チャンネルHTB

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