上川駅

上川駅：大雪山国立公園への玄関口

上川駅は、北海道上川郡上川町中央町に位置するJR北海道石北本線の駅です。1923年11月15日、石北線の延伸開業と同時に設置されました。以来、地域住民の生活を支えるとともに、大雪山国立公園への観光拠点としての役割を担ってきました。

歴史：地域の歩みと共に

上川駅の開業は、石北線の歴史と深く関わっています。当初は「石狩留辺志部」という案も存在しましたが、最終的に上川村（現在の上川町）の命名に合わせ「上川駅」となりました。その後、昭和天皇・香淳皇后のお召し列車が停車するなど、重要な役割を担い、駅舎の改築や特急列車の停車開始など、時代と共に変化を遂げてきました。層雲峡森林鉄道の開設・廃止も上川駅の変遷において重要な出来事でした。1987年の国鉄分割民営化後も、JR北海道によって運営が続けられ、駅舎改修なども行われています。近年では駅前周辺の区画整理事業も進み、駅の周辺環境も整備されてきました。

駅構造と利用状況：現代の駅の姿

上川駅は2面3線の地上駅で、単式ホームと島式ホームが複合した構造です。跨線橋でホームが連絡されており、バリアフリー対応も考慮されています。かつては自動券売機が設置されていましたが、駅舎改装時に撤去されました。現在はみどりの窓口が設置され、駅員が配置されていますが、早朝と夕方以降は無人となります。特急列車「オホーツク」「大雪」や普通列車が停車し、旭川方面と網走方面を結んでいます。上川駅は、当麻駅と白滝駅の間にあるため、白滝駅まではJR在来線の定期旅客列車では最長の駅間距離となっています。

駅弁と周辺環境：地域の特色

かつて上川駅構内には「明石構内食堂」があり、ニジマスやヤマメを使った駅弁が名物でした。現在はその食堂は駅前に移転し営業を続けています。上川駅周辺には、上川町役場、上川郵便局、金融機関、学校、警察署などがあり、町の行政の中枢を担う地域の中心です。また、大雪山国立公園の玄関口として、層雲峡温泉へのアクセスも容易です。周辺には、国道39号や旭川紋別自動車道上川層雲峡インターチェンジも整備され、車でのアクセスも良好です。

アクセス：バス路線の充実

上川駅に隣接する「森のテラスヌプリ」には道北バス上川営業所があり、「上川森のテラスバスタッチ」というバスターミナルとして機能しています。層雲峡温泉方面や旭川駅方面への路線バスのほか、紋別、北見、釧路、帯広方面への都市間バスも利用可能です。バス路線の充実により、上川駅からのアクセスはさらに便利になっています。

まとめ：発展を続ける上川駅

上川駅は、開業以来、地域の生活と発展に貢献してきました。大雪山国立公園への玄関口としての役割も担い、観光客の増加にも貢献しています。今後も、地域の拠点として、そして大雪山国立公園へのアクセス拠点として、上川駅は発展を続けていくでしょう。駅舎の改修や周辺環境の整備など、上川町の発展と歩調を合わせるように変化を遂げてきた上川駅は、これからも地域とともに歩み続ける存在となるでしょう。

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