渡邉智世

新潟県新潟市に生まれ育った渡邉智世（わたなべ ともよ）氏は、フリーアナウンサーとして活動しながら、現在はNHK新潟放送局の契約キャスター・アナウンサーも務めています。

学歴としては、新潟明訓高等学校を卒業後、東京理科大学理工学部経営工学科で専門知識を修めました。

大学を卒業後、すぐに放送業界に進んだわけではなく、当初は大学病院で事務職員として勤務するという、アナウンサーとしてはやや珍しい経歴を持っています。

大学病院を離れた後、放送の世界へキャリアを転換。最初にNHK富山放送局でキャスターとしての経験をスタートさせました。富山では、「とやまおしらせたまご」でキャスターを担当したほか、「ニュース富山人」の情報コーナーや中継コーナーでリポーターとして地域の出来事を伝えました。この時期にテレビニュースやラジオニュースの実務も経験し、放送人としての基礎を築きました。

富山での実績を経て、次にNHK仙台放送局に移籍。東北地方全域に向けた総合情報番組「ひるはぴ」ではサブキャスターとして活躍するなど、より広範なエリアに向けた放送に携わり、担当範囲を広げました。ここでもラジオニュースなどを担当し、多角的な経験を積みました。

NHKでのキャリアを積んだ後、地元である新潟に戻り、新潟放送（BSN）のアナウンサーとなりました。新潟放送では、テレビとラジオの両メディアで、報道、情報、バラエティ、スポーツ中継など、極めて多岐にわたる番組や中継を担当し、地元に深く根差した活動を精力的に行いました。

テレビでは、夕方の報道番組「BSN NEWS ゆうなび」でスポーツキャスターとして、プロサッカーチーム・アルビレックス新潟関連の試合取材や記者業務、番組の企画・構成なども手がけ、スポーツ報道の分野でその能力を発揮しました。また、深夜バラエティ番組「新潟ジョシ部」ではリポーターとして、地域情報番組「情熱にいがた」ではインタビュアーとして、情報番組「見つけ種」や「BSNインフォメーション」ではMCとして、そして定時の「BSNニュース」の担当など、非常に幅広いジャンルでその姿が見られました。

特にスポーツ関連の取材や中継が多く、少年少女水泳大会、高校剣道、キッズサッカー大会、高校バスケ、中学バスケといった様々な競技の大会でリポーターやインタビュアーを務め、さらにフューチャーゴルフツアー開幕特別番組や新潟シティマラソンなど、地域の主要なスポーツイベントでも現場からレポートしました。これに加え、「上川ふるさとふれあいまつり」のような地域の催し物や、「公立高校入試 問題解説」のサブアシスタントなども担当し、多様な番組ニーズに応えました。

ラジオでも、バラエティ番組「高橋なんぐの金曜天国」でアシスタントを務めたほか、「ストレートニュース」、「ビバ新潟！ビバサッカー！」では番組MC、「わたしとよりみちくん」ではパーソナリティを担当するなど、自身の声でリスナーに情報を届ける機会も多くありました。さらに、高校野球新潟県大会決勝のスタンドリポーターや、地域の催し物中継、さらには災害発生時の緊急中継など、臨場感あふれる現場からのレポートも行っています。

NHK、民放という異なる組織で豊富な経験を積んだ後、2019年には長年勤めた新潟放送を退社し、フリーアナウンサーとして独立という新たな一歩を踏み出しました。しかし、フリー転向からさほど時間を置かず、翌2020年には再びNHKの、それも地元新潟放送局と契約を結び、現在に至ります。現在は、夕方の地域報道情報番組「新潟ニュース610」や、日々の「新潟県のニュース」を担当し、故郷の情報を視聴者に届ける重要な役割を担っています。

アナウンサーとしての活動の傍ら、多才な一面も持ち合わせています。特にスポーツ観戦を趣味とし、自身も体を動かすことが好きで、ヒップホップダンスや水泳を得意とするなど活動的な一面があります。また、アスリートのケアにも関連するテーピング巻きも特技の一つとして挙げています。学業やこれまでの仕事で培った知識に加え、ファイナンシャルプランナーの資格も取得しており、経済や生活設計といった分野にも専門的な知識を持っていることから、多様なテーマについて説得力のある情報発信を行うことが期待されます。

大学病院事務という非放送業界からキャリアをスタートさせ、NHK、民放、そしてフリーとして様々な環境で経験を積み重ね、現在は再びNHK新潟放送局という形で地元に貢献する渡邉智世氏は、その多様なバックグラウンドと豊富な現場経験を活かし、今後も新潟を中心に多方面での活躍を続けていくことでしょう。

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