湊顯

湊 顯（みなと あきら）

湊 顯は、1905年4月2日に岩手県で生まれ、1992年3月20日に没した日本の著名な薬学者です。彼は臓器薬化学を専門とし、薬学博士の学位を持ちます。特に、北海道薬科大学の初代学長としての業績と、千葉大学名誉教授としての長年の教育活動が知られています。

学歴と職歴

1930年、湊顯は東京帝国大学医学部薬学科を卒業しました。卒業後、同大学医学部の助手として研究生活をスタートさせました。その後、1937年には東京薬学専門学校の講師に就任し、教育者としてのキャリアを歩み始めます。1942年には千葉医科大学薬学専門部の教授となり、1951年には千葉大学薬学部の教授に就任しました。

1962年、湊顯は千葉大学薬学部の学部長に就任し、薬学教育の発展に尽力しました。1974年に千葉大学を定年退官し、同大学の名誉教授となりました。退官後も、北海道薬科大学の初代学長として、新たな薬学教育機関の設立と運営に携わりました。1984年に北海道薬科大学を退職しています。

研究業績

湊顯の研究は、特に臓器薬化学の分野で高く評価されています。1942年には、東京大学から薬学博士の学位を授与されました。博士論文の題は「海龜油の研究」であり、天然物からの薬理活性物質の探索に関する研究を行っていたことが伺えます。

受賞歴

長年の薬学研究と教育への貢献が認められ、1984年には勲二等瑞宝章を受章しました。

著書

湊顯は、研究活動の傍ら、多くの著書を執筆し、薬学の知識普及に貢献しました。

『ホルモン』（河出書房、1948年）
『新生化学実験』（南山堂、1959年初版・1962年訂正第2版）

参考文献

* 『北海道人物・人材リスト 2004 あ-そ』（日外アソシエーツ編集・発行、2003年）

湊顯は、日本の薬学界において、研究者、教育者、そして大学運営者として多大な貢献を果たした人物として、その名が深く刻まれています。

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