湖南高速道路

湖南高速道路（25号線）

湖南高速道路は、全羅南道順天市から光州広域市を経由し、忠清南道天安市に至る全長276.3kmの高速道路です。かつては大田広域市を起点としていましたが、論山～天安間の開通に伴い、論山JCT以北は支線（湖南高速道路支線、251号線）となりました。

概要

京釜高速道路の開通後、湖南地方初の高速道路として計画されました。当初は国道1-3号ソウル全州線でしたが、高速国道法の制定により高速国道3号ソウル順天線となりました。開通当初は暫定2車線区間や平面交差が多かったものの、1983年から1996年にかけて拡張工事が行われ、全区間で往復4車線以上が確保されています。

かつては古西JCT～潭陽IC間に湖南高速道路潭陽線という支線がありましたが、大邱延伸により88オリンピック高速道路（現・光州大邱高速道路）として独立しました。

当初、起点は鉄道湖南線に倣い大田広域市でしたが、ソウル方面との重複区間の渋滞や線形の悪さから、天安～論山間に新たな高速道路が建設されました。2002年の開通により、従来の論山JCT～懐徳JCT間は支線となりました。天安～論山間は高速国道25号として論山天安高速道路と名付けられましたが、2023年の路線指定変更により湖南高速道路に統合されました。ただし、論山～天安間の管理・料金徴収は、引き続き2032年まで民間事業者である天安論山高速道路株式会社が行います。

光州広域市内の区間は、都市部を通過するため拡張が難しく、無料区間であることから交通量が非常に多く、慢性的な渋滞が発生しています。この区間をバイパスする路線として、高敞潭陽高速道路が開通しています。

車線数をめぐる論争

建設当時、湖南高速道路が暫定2車線で建設されたことに対し、「慶尚道（京釜高速道路）は4車線なのに、全羅道（湖南高速道路）はなぜ2車線なのか」という批判が起こりました。これに対し、「交通量を考慮すれば2車線で十分であり、将来の4車線化のために用地は確保済みである」との説明がなされました。しかし、1975年時点で4車線の高速道路は京釜高速道路、京仁高速道路、蔚山高速道路のみでした。

路線データ

起点：全羅南道順天市西面（西順天IC）
終点：忠清南道天安市東南区木川邑（天安JCT）
全長：276.3 km
管理会社：韓国道路公社（西順天IC～論山JCT）、天安論山高速道路株式会社（論山JCT～天安JCT、2002年～2032年）
制限最高速度：110 km/h（論山JCT～天安JCT）、100 km/h（上記以外）
制限最低速度：50 km/h
車線数：下記以外は4車線、古西JCT～東光州IC、参礼IC～益山JCTは6車線、益山JCT～論山JCTは8車線
一部混雑区間では、時間帯によって路肩を車線として活用するLCS（Lane Control System）が導入されています。

歴史

1970年4月15日：大田～全州間で高速道路が着工
1970年12月30日：懐徳JCT～全州IC開通（暫定2車線）
1973年11月14日：全州IC～順天IC開通
1978年6月1日：全州以南の有料化により全区間有料化
1983年4月25日：4車線拡張事業開始
1985年～1986年：順次4車線拡張開通
1996年12月2日：古西JCT～順天IC間の4車線拡張開通により、全区間の4車線化が完了
2001年8月25日：高速国道路線指定令改正により路線番号を3号線から25号線に変更。起終点を変更し、論山JCT～懐徳JCT間を湖南高速道路支線（251号）として分離
2009年～2010年：一部区間で6～8車線への拡張
2023年2月10日：国土交通部告示により、論山天安高速道路を湖南高速道路に統合

元・論山天安高速道路区間

1996年7月1日：忠清南道天安市～論山市を結ぶ高速国道21号天安論山高速道路指定
1997年12月26日：着工
2002年12月23日：開通
2009年5月28日：唐津盈徳高速道路の開通に伴い、料金所を増設
2016年11月11日：スマートトーリング事業導入により本線料金所を撤去
2019年12月23日：料金値下げ

道路状況

交通量が多い区間があり、特に光州付近では渋滞が頻発します。詳細な交通量データは、交通量統計年報で確認できます。

インターチェンジなど

（インターチェンジの一覧表は省略）

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