湯浅直宗

湯浅 直宗の生涯

湯浅 直宗（ゆあさ なおむね）は、戦国時代から安土桃山時代にかけて活躍した日本の武将で、織田信長の忠実な家臣でした。彼は1545年に天文14年に生まれ、本国は紀州湯浅郷ですが、尾張清洲で幼少期を過ごしました。直宗は、幼いころに父を失い、信長の命により中島主水正の義理の息子となり、ひときわ早くから信長に仕えることになりました。

若き日の戦功

永禄3年（1560年）の桶狭間の戦いでは、当時14歳であった直宗は、小姓として信長に仕えていました。しかし、信長は少年の参加を許さず、彼を尾州笠寺の法印に預けました。しかし、戦が始まった後、小姓仲間は信長の替え馬に乗り込み、勝手に出陣しました。直宗たちは敵と接触し、首を取るなどの戦功を上げたが、その後信長に見せると、軍令に逆らったことで激怒され、戻るよう命じられました。しかし、この戦勝に気を良くした信長は直宗を許し、彼の武勇を称賛しました。

さらなる従軍

その後の彼の活躍は続き、永禄12年（1569年）8月には伊勢大河内城攻めに参加し、元亀元年（1570年）8月には南方への出陣を果たしました。この頃、春日井堤においては大坂の兵と戦う場面もありました。さらに、1571年5月には伊勢長島攻め、1573年8月13日には朝倉軍追撃戦でも目覚ましい戦功を挙げました。

長篠の戦いとその後

天正3年（1575年）5月21日、長篠の戦いでは、滝川一益の配下として出陣し、戦場では馬場信春の陣を崩す活躍を見せます。信長は彼の功績を評価し、感状を与えました。さらに、天正6年（1578年）12月には有岡城攻囲戦に参加し、高槻城の防衛に努めました。

本能寺の変とその最期

そして、天正10年（1582年）には、明智光秀が引き起こした本能寺の変に遭遇します。当時、町宿に滞在していた直宗は、火急の知らせを受けて本能寺に駆けつけ、奮戦しましたが、戦闘の中で討ち死にしてしまいます。享年は38歳でした。

湯浅直宗の生涯は、戦国武将としての忠義と武勇に彩られています。彼の物語は、信長の時代の忠臣の姿を象徴しています。

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