満洲国政府公報

満洲国政府公報

『満洲国政府公報』は、満洲国国務院総務庁によって作成される機関紙であり、その発行は1932年4月1日から1945年8月4日までの約13年4か月間にわたりました。この公報は、満洲国内における法律や政令、公告などの情報を提供する役割を果たしました。

概要

『満洲国政府公報』は、合計3,678号が発行され、号外や附録を除くと正式な号はこの数に収束します。初期の1932年の創刊号からは、中国語版に加え、日本語版も発行されていました。特に日本語版は、早期には中国語版からの翻訳を行っていましたが、後に同時発行に移行しました。また、1934年には名称が『政府公報』に変更され、その後も内容や形式が改訂されていきました。

掲載内容

公報には、政府から発表される公文や法令、各種通達が含まれ、特に重要な公告や広告も掲載されました。公文に関しては、法律、国際条約、予算などが該当し、これにより行政の透明性を確保しようとしました。また、内容は時折号外として特別に発行されることもありました。

政府公報の発行規程

『満洲国政府公報』の発行は、1932年に制定された「政府公報発行規程」に基づいて行われました。規程は数回にわたり改訂され、特に1934年以降は制度の整備が進みました。これに伴い、執政令が勅令に改称されるなど、発表される内容の範囲が広がりました。

目録と購読料

定期購入者には、毎月発行された目録が提供され、どの公文がどの号に載っているかを示す役割を果たしました。購読料についても、国内外で異なり、利用者に応じた体系が整備されていました。

歴史的な評価

『満洲国政府公報』は、満洲国の歴史的な資料として高く評価されています。法令や重要な公告が数多く掲載されているため、研究者にとっても重要な情報源です。しかし、満洲国解散後、多くの資料が失われ、現在ではいくつかの図書館に輸送されているのみです。また、日本では国立公文書館や国立国会図書館に所蔵されていますが、欠損も多いため、全てを網羅することは困難です。

結論

『満洲国政府公報』は単なる公報に留まらず、当時の政治情勢や行政の在り方を知る上で重要な史料として位置づけられています。その多岐にわたる情報は、現在でも多くの研究に寄与しており、歴史的価値を有しています。

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