満洲拓殖公社

満洲拓殖公社（まんしゅうたくしょくこうしゃ）

満洲拓殖公社は、満洲国における開拓事業を目的として設立された、大日本帝国の国策特殊会社です。1937年8月31日に設立され、満洲国における開拓事業の推進、開拓団の支援などを主な業務としていました。

設立と事業

前身は1935年に設立された満洲拓殖株式会社で、満洲国、南満洲鉄道、三井合名会社、三菱合資会社の出資により設立されました。1937年に満洲拓殖公社として改組された後、1939年までに約1960万ヘクタールの土地を確保し、そのうち約151万ヘクタールを開拓しました。設立時の資本金は5000万円で、日満両国政府がそれぞれ1500万円を出資し、残りの2000万円は民間からの出資でした。また、払込資本金の10倍までの社債発行が認められていました。

本社は満洲国新京特別市に置かれ、開拓者への施設設置や資金融資、開拓用地の取得・管理、関連事業への出資・融資などを担いました。また、開拓に必要な事業を行う会社や組合への出資や融資も行っていました。

組織機構

本社には2室4部（11課34係、1倉庫2係、3建設事務所）があり、東京と京城に支社がありました。満洲各地には13の地方事務所と55の出張所、さらに本社直轄の出張所6か所が設置され、広範な地域で事業を展開していました。1943年の社員名簿によると、日系社員は3319名でしたが、これには関連会社の社員も含まれていました。

歴史

1936年に満洲拓殖株式会社が設立された後、1937年に特殊法人である満洲拓殖公社に改組されました。これは、日満両国政府が20年間で100万戸500万人の日本人を移住させる計画を策定したことに伴うものでした。1938年には、朝鮮人の満洲移民業務を扱う満朝拓殖株式会社を合併し、青年義勇隊の受け入れのための訓練局を拡大しました。

1940年には、開拓協同組合法が施行されたことに伴い、開拓協同組合の設立や運営を指導しました。1943年には資本金を1億2000万円に増資し、保健衛生事業を経営課から分離して開拓保健団を設立しました。1944年には、融資額4億4400万円、保有土地評価額2億円、整備した社有地620万ヘクタール、各種資材の開拓団・訓練所への供給額1億2500万円となっていました。

敗戦時には、881団・32万1000人以上の日本人開拓団が入植しており、青年義勇隊は31訓練所で2万2305人、報国農場では約5000人が勤労奉仕をしていました。しかし、敗戦前後の混乱で8万人以上が死亡し、多数の行方不明者が出ました。1945年9月30日、GHQの指令により閉鎖が決定され、その歴史を閉じました。

総裁

歴代の総裁には、以下の人物がいます。

坪上貞二（外交官）：1935年 - 1940年
二宮治重（予備役中将）：1940年6月 -
* 斎藤弥平太

脚注

[0] この記述は、参照元に基づいています。

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