源宣方

源 宣方（みなもとののぶかた）

平安時代中期に活躍した源宣方（みなもとののぶかた）は、宇多源氏の出身で、六条左大臣であった源重信の子供です。彼は従四位上、右近衛中将の官職につき、多くの功績を残しました。

経歴

源宣方は、天元5年（982年）に藤原道長と共に昇殿を許され、その後、左馬助という職に就任しました。これは、官職についての重要なステップとされています。一条朝に入ると、永延元年（987年）には右近衛少将に任命され、永祚2年（990年）には五位蔵人を兼務しました。正暦4年（993年）には、少将としての功績が評価されて従四位下に昇進し、同年の正暦5年（994年）には右近衛中将に叙任されます。

彼の生涯は順調に進んでいましたが、長徳4年（998年）8月23日、疫病によりこの世を去りました。彼の最終的な官位は右近衛中将、従四位上でした。

人物像

源宣方は、『枕草子』において「源中将」として登場し、清少納言との深い関係が伺えます。また、藤原行成とも親しく交流し、彼の一周忌には、絵師の巨勢広貴に不動尊像を描かせて未亡人に贈るという心遣いも見せました。これにより、彼の社会的なつながりや人間関係の広がりが際立っています。

さらに、『本朝文粋』には、源宣方の後室のために大江匡衡が作成した七七忌の追善願文が載録されており、藤原公任や藤原顕光からも彼の死を悼む歌が残っています。これらの文献は、彼が女性たちに対しても配慮を持ち、敬愛されていたことを示しています。

官歴

以下は、源宣方の主な官歴です：

• - 天元5年（982年） 正月10日：昇殿
• - 永観2年（984年） 10月22日：見左馬助
• - 永延元年（987年） 9月26日：右近衛少将
• - 永祚2年（990年） 9月1日：五位蔵人
• - 正暦4年（993年） 正月7日：従四位下（少将労）。正月9日：還昇
• - 正暦5年（994年） 9月8日：右近衛中将
• - 長徳2年（996年） 正月25日：兼伊予介
• - 長徳4年（998年） 8月23日：卒去（右近衛中将従四位上）

系譜

源宣方の家系は以下の通りです：

• - 父：源重信
• - 母：源高明の娘
• - 妻：文信（姓不明）の娘
• - 男子：源親方

彼の生涯や業績は、平安時代の貴族社会において重要な意味を持ち、今なお多くの研究や議論の対象とされています。

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