990年

990年の概要

990年（990ねん）は、西暦における平年であり、多くの国々で様々な出来事があったことが記録されています。この年に注目すべきは、日本における政治的動向と重要な人物の誕生と死去です。

他の紀年法

990年は以下のような他の紀年法でも記録されています。日本では永祚2年および正暦元年、皇紀1650年と称され、中国の北宋では淳化元年とされました。また、契丹では統和8年、朝鮮の高麗には成宗9年という表現が使われ、ベトナムでは前黎朝の興統2年や仏滅紀元1532年 - 1533年、イスラム暦379年 - 380年、ユダヤ暦では4750年 - 4751年に当たります。

できごと

990年の日本では、2月23日（永祚2年1月25日）に一条天皇のもとに、藤原道隆の娘である藤原定子が入内します。これにより、皇室内での女官の役割や位置づけが大きく影響を与えました。続く10月26日（永祚2年10月5日）には、定子が立后することになります。この出来事は、日本の皇后と中宮が同時に存在する初めての例であり、皇后宮と中宮の呼称が異なることも特徴的でした。この年、三人の后がいるため、遵子が「皇后宮」、定子が「中宮」と称されました。

誕生

同年には、後に神聖ローマ皇帝となるコンラート2世（+ 1039年）や、ポーランド王のミェシュコ2世（+ 1034年）が誕生しました。これらの人物は、ヨーロッパの歴史において重要な役割を果たすことになるのです。

死去

990年の3月16日（永祚2年2月17日）には、平安時代の天台宗の僧・尋禅が亡くなります。その後、7月31日（永祚2年7月2日）には、著名な公卿の藤原兼家が死去しました。また、この年の春ごろには、ブワイフ朝の天文学者であるアブー・ハーミド・サーガーニーも亡くなっていることが記録されています。さらに、清原元輔という平安時代の歌人や官人もこの年に故人となりました。彼らは日本文学や文化において重要な位置を占める人物たちです。

結論

990年は、日本と世界において多くの政治的・文化的変化が見られた年であり、特に藤原定子の入内や新たな皇后の登場が歴史に影響を与えました。これに加え、誕生と死去という出来事も織り交ぜながら、990年は重要な節目となる年と言えるでしょう。

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