源氏物語 上の巻・下の巻

橋田壽賀子スペシャル『源氏物語 上の巻・下の巻』

『橋田壽賀子スペシャル 源氏物語 上の巻・下の巻』（1991年・1992年）は、TBSの創立40周年を記念して制作されたテレビドラマです。この作品は、日本の古典文学である『源氏物語』を題材にし、特に豪華なキャストと大規模な製作費用を抱えています。放送は1991年12月27日と1992年1月3日に行われ、上下巻に分かれて合計8時間にわたって展開されました。

制作背景

本作の制作は、バブル経済の終焉を迎える時期に行われ、多くのスポンサーのおかげで約12億円の制作費がかけられました。リアリティを追求することを避け、全てをスタジオ内で撮影するスタイルを採用しました。これにより、古典的な雰囲気を保ちながら、豪華なセットのもとで物語を展開することが可能となりました。特に『源氏物語絵巻』の吹抜屋台が再現されたセットや、竹林、船遊びの池までがスタジオ内に設置されており、視覚的にも楽しませる工夫が施されています。

さらに、坂東玉三郎の監修による美しい衣装や小道具が揃い、照明技術も駆使されていることから、作品の高い完成度がうかがえます。

物語の概要

物語は、進行役の紫式部（三田佳子）が登場し、藤原道長（石坂浩二の声）との対話を通じて進行します。光源氏（上の巻：東山紀之、下の巻：片岡孝夫）を中心にストーリーが展開されますが、本作の肝となるのは藤壺女御と紫の上を演じた大原麗子で、彼女の人物描写が特に深く描かれています。物語のクライマックスは紫の上の死に関連し、悲劇的な結末を迎えます。

上の巻

物語は、光源氏と葵の上の結婚から始まります。この初めの展開では、源氏の愛情や彼の人生の選択、そして周囲の人物との関係が描かれ、登場人物たちの複雑な心情や葛藤が浮き彫りにされます。

下の巻

下の巻は、紫の上の死去で物語が終わる構成になっています。彼女の死は物語全体に深い影を落とし、光源氏を含む多くのキャラクターたちの人生に大きな影響を与えます。

主なキャスト

本作には多くの人気俳優が出演しています。以下は主なキャストの一覧です！

• - 紫式部: 三田佳子
• - 藤原道長: 石坂浩二（声）
• - 光源氏: 東山紀之（上の巻）、片岡孝夫（下の巻）
• - 藤壺女御: 大原麗子
• - 紫の上: 大原麗子
• - 葵の上: 竹下景子
• - 夕霧: 東山紀之
• - さらに多くの著名な俳優たちが参加し、豪華な cast となっています。

スタッフ

• - 作: 橋田壽賀子
• - 音楽: 小川寛興、ボブ佐久間
• - 演出: 鴨下信一
• - プロデューサー: 石井ふく子
• - 衣装監修: 坂東玉三郎（5代目）

再放送・ノベライズ

本作は、源氏物語千年紀のために2008年に再放送されました。また、橋田壽賀子によってノベライズもされ、多くの人々に読まれました。

現在、放送以来のソフト化は行われておらず、特にこれまでにVHS、DVD、Blu-ray等の形式での展開はないため、観る機会を逃した方々には貴重な作品となっています。再放送時には多くのメディアで取り上げられ、その人気の再燃が期待されました。

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