溝口盛政

溝口 盛政の生涯と系譜

出自

溝口 盛政（みぞぐち もりまさ）は、江戸時代前期に活躍した武士で、新発田藩の士族に属していました。彼は父、溝口政友の長男でありながら、溝口家の出自には興味深い背景があります。実は、彼の家系は丹羽氏に由来し、新発田藩主の溝口氏とは直接の血縁関係がありません。しかし、祖先の溝口秀勝からの信頼は非常に厚く、特別に溝口姓を授けられ、一族として認められるに至りました。これにより、溝口家の名を名乗ることができたのです。

略歴

盛政は新発田藩において700石を受け取る組頭の地位にあり、藩主からの信任を得ていました。この地位は彼の権力や影響力の一端を物語っています。藩主の五女である糸姫を正室に迎え、彼女との間には一男四女をもうけましたが、長男の斎は早世してしまいます。長女は溝口長重に嫁ぎ、次女は河村彦兵衛、三女は南六郎兵衛、四女は窪田吉直に嫁ぎました。彼は寛永13年（1636年）10月12日に正室と死別し、その後、新発田藩の家老、柿本正方の娘を後妻として迎え入れます。この後妻との間には、二男三女が生まれました。

特に興味深いのは、後妻との間に生まれた六女が中山弥次右衛門に嫁ぎ、その子が中山安兵衛であることです。しかし、天和3年（1683年）に中山弥次右衛門が藩からの浪人となり、その後病死することになります。その後、盛政が引き取った安兵衛は、19歳のときに江戸に出て剣豪として名を馳せることになります。盛政自身も貞享2年（1685年）に亡くなり、宝光寺に葬られました。

安兵衛のその後の人生は波瀾万丈で、姉の嫁ぎ先である長井家に移った後、堀部金丸に婿入りすることになります。このように、盛政の家系は新発田藩内外にわたる人々との繋がりを持つこととなります。

系譜

• - 父: 溝口政友
• - 母: 丹羽久兵衛の娘
• - 正室: 糸姫（溝口秀勝の五女、秋香院）

- 長男: 溝口斎（早世）
- 長女: 溝口長重室
- 次女: 河村彦兵衛室
- 三女: 南六郎兵衛室
- 四女: 窪田吉直室

• - 後室: 柿本正方の娘

- 次男: 溝口政俊
- 三男: 上田角左衛門
- 六女: 中山弥次右衛門室

盛政の人生は、彼自身の戦国の時代という背景と、家系の変遷を描いており、彼の家族関係は江戸時代の武士としての生活の一端を示しています。

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